2014年2月8日、ソチオリンピック フリースタイルスキー・モーグル女子の決勝が行われ、上村愛子選手(34歳)が4位となった。
5回目のオリンピックというのがまず驚きだが、常にメダルを狙う位置にいて、みんなの期待を集めていた。
そんな中での今回の彼女の滑りを見ていると、素人のボクが見ても「攻めている!」ことがわかった。
こけてもいいから自分の力を出し切るのだ という強い思いを感じた。
滑り終えた後、得点も見ずにゴーグルをつけたまま感極まり涙した。
残りの選手を待って、結果的に4位で終わったけれども、彼女のインタビューは非常にすがすがしいものだった。
「こんなに何本も滑れるオリンピックは今回が初めてだが、体力が持つか、最後まで良い滑りができるかということは考えず、全力で滑った。
点数は点数。また4番だった。メダルは取れなかったが、攻めて滑りたいという思いで3本全部滑れたので清々しい。
自信を持ってスタートに立って、目の前のコースで最大のパフォーマンスで滑るということが私の理想だったが、今日はそれがたくさんできたので嬉しい。
今日は泣いたり笑ったりで忙しかった。メダルが取れるか取れないとかのギリギリのところに、また戻ってこれた。
何回も滑れたことが嬉しい。今回が最後だと思っているので、オリンピックの思い出が良い思い出で終わる。メダルはないが頑張ってよかった」
自身のブログでも、以下のように語っている。
メダルにはあと一歩届かず、皆さんにメダルを持ち帰る事が出来ないのは残念で仕方がありませんが、オリンピックという最高の舞台の決勝戦で何度も何度も最高の滑りができた事、魔法がかかったみたいだと思っています。そして、本当に清々しい気持ちで一杯です。
実は、今回最後に滑った選手の演技は、途中でバランスを崩すなど、本当に上村より上なのか?という疑問が残るものだった(素人的には・・)。
しかし、上村選手は笑顔だった。
彼女の滑り終えた後の、あの表情や涙、笑顔はボクらに多くのことを教えてくれた。
評価は必ずしもついてこないかもしれない。
すごいことをやっても、他人がもっとすごいと評価されれば、表彰台には登れない。
評価は人が行うものだから、間違うこともある。絶対的なものではない。
どんなにすばらしいことをやっても、環境が異なれば、批判されることだってある。
しかし、自分の気持ちは間違わない。
やれることをやれたか。自分の力を出し切れたか。という自分への問いかけに対して、自分がどう感じるか。それが全てだ。
他人の評価というコントロールできないものを、自分の人生の目的地にするのではなく、やりきれたかどうか?という自分の納得を大事にする。
評価は後からついてくるかもしれないし、ついてこないかもしれない。
しかし、自分の力を出し切れれば、清々しい気持ちで終わることができるのだ。
他人の評価ではなく、やれることをやったと自分が感じられるようにすることにフォーカスしよう。
いやー、でも、メダル。あげてほしかったなー。