先日の記事「読書感想文のコツ」でも、2014の読書感想文全国コンクールの課題図書として挙げた「ミルクこぼしちゃだめよ!」は、小学校低学年の部の課題図書になっているものです。
低学年の部の課題図書は、やっぱり文字が少ないので、これも絵本のようにすぐに読めてしまいます。
今回はこの本について具体的に紹介します。ネタばれが嫌な方はご注意くださいね。
■どんな本か?
アフリカのニジェールという国の日常を描いた物語です。
遠くで働いているお父さんに女の子がミルクをこぼさないように気を付けながら届ける話です。
いろいろな困難を乗り越えたのに、最後の最後で木の上からマンゴーが落ちてきてミルクがほとんどこぼれてしまいます。
がっかりしている女の子に、お前の気持ちはまったくこぼれていないよ。うれしいよ。と言って、お父さんは元気づけます。
そんなほのぼのしたお話です。
■読むポイント
・ニジェールという国と日本との違い?
まず、絵のタッチから異国情緒が満載なのですが、やはり女の子の住んでいる環境とか、ミルクを歩いて頭の上に乗せて届けていくという状況は、日本では想像できないものがあります。
読書感想文としては、外国のくらしをイメージしながら、以下のようなことを味わってみてください。
- もし、自分が女の子の立場だったら・・
- 日本でお父さんにミルクを歩いて届けなくてよいのはどうしてだろう。
- お父さんのお仕事ってなんだろう?
ボクは、ちょっとひねくれているせいか、お父さんの仕事が羊の放牧?とかだったら、ミルクってその場で絞って飲めばいいのに・・なんて思ってしまいました。
(いやですね。大人って)
・失敗したけれど気持ちは伝わる
困難に耐えながらミルクをこぼさずに運んだのに、お父さんの目の前で、マンゴーが木から落ちてきて、ミルクがこぼれてしまいます。
このときの女の子の気持ちを想像してみてください。
とても、がっかりした気持ちになったことでしょう。お父さんにミルクを飲んでもらおうという気持ちひとつで、頑張ってきたのですから。
しかし、お父さんにはその女の子の気持ちがしっかりと伝わっていました。
その気持ちだけで、うれしかったのです。
子供たちが、自分の失敗した話と重ねてみて、いろいろ感じてみるとおもしろいかもしれません。
失敗しても、そういうこともあるよねと、気持ちを切り替えることも大切です。
子供たちと一緒に読んで、そういう話ができればいいなと思いました。
というか、マンゴーが落ちてくるって、すごい環境だなと思いました。
ミルクよりマンゴー食べたいわ。
(いやですね。大人って。。)
■まとめ
外国の暮らしを知ることで当たり前になっている日本の暮らしのことを改めて考えることができます。
この本は、そういうきっかけをくれるにちがいありません。
他の課題図書にも、アフリカの少年の話とかがありますが、同じような狙いなのでしょう。
もちろん、女の子の勇気とかがっかりしたこととか、純粋な気持ちをよーく味わってみてくださいね。
今日は、いじょうでーす。
- 作者: スティーヴンデイヴィーズ,クリストファーコー,Stephen Davies,Christopher Corr,福本友美子
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 2013/07
- メディア: 大型本
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