先日の再生可能エネルギーが一つの転機を迎えているという記事については、たくさんのコメントを頂き、嬉しい限りです。
再生可能エネルギーの限界 - Voyage to the Future
それだけ太陽光発電が育ったんだから大きな成長だ〜という意見もあれば、フライホイールなどバッファとなる新しい技術開発が大切だ〜という意見もあり、また、固定価格買い取り制度FITの制度の不備を指摘するようなコメントもいただきました。
今日は、それにも絡んだ少し悲しい記事を見つけてしまったので紹介します。
☑海外資本によるメガソーラーが多いらしい
なんと急速に発電量が増えている再生可能エネルギーのメガソーラーには、アメリカのGEやゴールドマン・サックス、ドイツのフォトボルト・デベロップメント・パートナーズ、スペインのゲスタンプグループ、中国の上海電力など、海外の資本によるものが多く含まれているらしいのです。
外国資本による日本でのメガソーラー計画が目白押しだ。米総合電機メーカー、ゼネラル・エレクトリック(GE)は平成30年度の稼働を目指し、岡山県瀬戸内市内の塩田跡地に国内最大級の約23万キロワットのメガソーラー計画を立てる。さらに、米ゴールドマン・サックス(茨城県、出力4万キロワット)▽ドイツのフォトボルト・デベロップメント・パートナーズ(PVDP、長崎県、43万キロワット)▽スペインのゲスタンプグループ(岩手県、約2万キロワット)など計画地は全国に広がる。
【ビジネスの裏側】上海電力など外資メガソーラーが日本に続々参入する背景…高値買い取り価格おいしい商売、景観・自然破壊の懸念で地元トラブルも(1/3ページ) - 産経WEST
日本のFIT制度は、世界的にはまだ高い値段で太陽光発電の電気が売れる。平成26年度は32円/kWhで20年買取保証だ。
こういうビジネスチャンスに対して、誰が強いかというと、資本力とすばやい決断力を持った外資系や孫さんのようなスピード経営者が率いる企業ということなのだろう。
なんだか、安心して日本の土地が外資に買われていき、彼らに高い電気代を我々が払うのかと思うと、少しやるせない気持ちになる。
石油や天然ガスやウランなどの資源は、日本には少なくて海外から買うしかないけれど、せめてソーラーなどは海外に日本の富を流出させないものならよかったのにと思う。
☑メガソーラ建設でもドイツメーカが強い。
ソーラーパネルはコモディティー化して、中国とかのメーカが強いとは聞いていたが、じゃあせめて、その資本で、日本の建設や土木メーカの仕事が増えて潤うのかなと思いきや、以下の記事をみると、メガソーラ設計と建設のノウハウを蓄えたドイツメーカのシェアが高いらしい。以下の記事からポイントを挙げてみた。
太陽光パネルで負けても発電所建設で稼ぐドイツ - ニュース - メガソーラービジネス : 日経BP社
- メガソーラ建設のコストのうち、ソーラーパネル以外のシステム設計、架台、パワーコンディショナーのコストは全体の6割を占める。
- 32円/kWhの買取価格になってくると、1MWあたり3億円くらいかかりうる建設費を2億円に抑えないと採算が厳しくなる。
- その建設コストの削減には、ノウハウを活かした地盤調査を踏まえた専用重機による杭打ちで納期を短縮する技術をもつドイツメーカーが強い(150MWのメガソーラを数か月で完成)。