やっと風邪がおさまってきました。
寝込んでいたときに、風邪のことを改めていろいろ調べました。
そうしたら、今まで知らなかったことがいくつかあったので、皆さんの参考になればと書いておきます。もう皆さんはご存知かもしれませんが、、
☑「風邪をひいたら抗生剤!抗生物質!」と思い込んでいた
風邪をひいたら抗生剤、または、抗生物質を飲んだ方が早く治る。
そう思い込んできました。
薬屋さんで抗生物質は買えないので(と思い込んでます・)、とにかく風邪を早く治したいならば抗生剤をもらうためにも、医者に行くべし。というのがボクのスタンスでした。
しかし、今回風邪をひいて喉や鼻をやられた序盤に、医者に行く機会がとれなかったので、1週間ひたすら市販の風邪薬で耐え凌ぎましたが、あまりよくなりませんでした。
やっぱり抗生剤が必要だなあと思いながら、いろいろ調べてみると、驚くような記事に出会いました。
☑抗生物質が効くのは細菌のみでウィルスには効かない
はじめて知った驚愕の事実は以下です。
- 抗生物質が効くのは細菌のみであり、ウィルスには効かない。
- 風邪のほとんどはウイルスによるものであり、細菌によるものは少ない。
こどものお医者さんからまめちしき こどものお医者さん おがわクリニック 稲沢市 小児科 乳幼児健診 予防接種
つまり、三段論法的には、
- 風邪のほとんどには、抗生物質は効かない。
ということなのです。
ちなみに、こんな、ウイルス性の胃腸炎も同じはずで、1日耐えるしかないのかもしれません。
急性胃腸炎が発症してから治るまでの1日の経過 - Voyage of Life
(今回最終的に服用するはめになった)抗生剤のジスロマック錠を調べてみましたが、やはり薬の説明としても、こう書かれていました。
病原微生物には、細菌やウイルス、真菌(カビ)などが含まれます。このお薬が有効なのは おもに“細菌”による感染症です。グラム陽性菌をはじめ、マイコプラズマやクラミジアという細菌にも有効です。病原菌が死滅すれば、腫れや発赤がおさまり、痛みがとれ、熱があれば解熱します。
いろいろな細菌に有効なので、呼吸器や耳鼻科領域を中心に各科で広く使われています。のどの痛みや発熱をともなう“かぜ”にも処方されます。本来、インフルエンザを含め一般的なウイルス性の“かぜ”には無効なのですが、細菌による二次感染時やその予防のために用いることがあります。 (アジスロマイシン:ジスロマック)
インフルエンザを含め一般的なウイルス性のかぜには、抗生物質は無効なのです。
あ、でもしっかり、細菌による二次感染と予防には効くということが書いてありますね。
ちなみに、インフルエンザに関してはこちらを参考にしてみてください。
インフルエンザの感染を予防するためにできること - Voyage of Life
☑抗生剤には副作用やデメリットがある(スーパーバグなど)
ウイルスに無効であるどころか、抗生剤にはデメリットさえあるそうです(風邪に抗生物質)。
それは次の2点です。
1.常在菌を減らしてしまう。
皮膚や腸内など、我々はあらゆる善玉の最近に守られながら生きているそうです。
特に、小さい子供たちは、腸内のいろいろな最近に触れながら抗体をつくり、健全な免疫機能を育てていかないといけないということです。
むやみに、抗生剤を服用することで、このような常在菌を減らしてしまい、かえって身体を弱くするということが懸念されます。
2.耐性菌を増やしてしまう。
抗生剤の効く菌と効かない菌がいるようです。
これらはそれなりに戦い合いながら均衡を保っているところがあるようですが、抗生剤の服用により、バランスが崩れ、耐性菌ばかりが増えていってしまうということにより、感染症が長引くケースがあるようです。
そればかりか、先ほどの薬の説明には次のような記述もありました。
- 抗生物質の効きにくい細菌が増えています。ある調査によると、中耳炎を起こす肺炎球菌の7割が抵抗力を持っていたそうです。このような耐性菌を増やさないため、欧米では抗生物質の安易な使用は慎まれています。
- 中途半端な飲み方をしていると、病原菌が抗生物質に抵抗力をそなえてしまいます(薬剤耐性の獲得)。自分だけの判断で服用量を減らしたり、よくなったからと途中で中止してはいけません。指示された期間きちんと服用を続け、原因菌を完全に死滅させることが大事です。 (アジスロマイシン:ジスロマック)
出された抗生物質はちゃんと飲みきって、原因菌を都度死滅させること。
中途半端に耐性の菌が生み出されてしまうと、将来的に大変なことになる。
これは、2016年にもよくニュースになっていました。
薬剤耐性菌のまん延で世界経済危機の恐れ 世界銀行 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
☑やはり抗生物質に頼るべきケースがある
しかし、そうは言っても、細菌による感染症に陥ってしまった場合には、抗生物質は頼りになります。
今回のボクは肺炎になりかけていました。
微熱が出たので休めば収まるが、また仕事に行けば微熱が出始めるというような状況になり、これはまずいと思い、医者に行ったら、肺炎になりかけだということで抗生物質をもらったわけです。
ウイルスで喉がやられている間に、細菌が入り込んだのではないかということでした。(普段は喉で結構細菌をやっつけているらしい)
こういうケースでは、やはり抗生物質に頼ることで、早く治るわけです。
(それでも、自然治癒力を鍛えるべきで、自力で治すのがベストなのかもしれませんが、本当にしんどいときは無理してはいけません)
抗生剤の説明では、 次のようなものに効くということでした。
- <適応菌種>
- アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>
(アジスロマイシン:ジスロマック)
- 深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎
- 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染
- 尿道炎
- 子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患
- 副鼻腔炎
- 歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
ちなみに、ここにあるインフルエンザ菌というのは、ウィルスによる、いわゆるインフルエンザとは関係ないらしいです。
☑抗生剤を飲むべきか慎重に考える医者が信頼できる
ということで、普通の風邪ならばたいてい抗生物質は効かない。
それどころか、かえって身体を弱くする原因にもなりうる。
しかし、細菌による感染症には抗生剤の服用が有効である。
こういう状況のなかで、病状を見極めて、抗生剤を出すかどうかを真剣に見極めようとする医者が信頼できるお医者さんなのだと思います。
血液検査などをすれば、細菌による感染なのかどうかはすぐわかるらしいので、これからは症状による判断よりも検査による判定がスタンダードになっていく気はしますが。。
そして、だされた抗生物質は、飲み切りましょう。
今さらですが、そういうことが分かったという話の紹介でした〜
今日は、いじょうでーす。