新興国の成長など世界が大きく変わる中で、成熟期を迎えている日本に、変化が求められていることは間違いなさそうです。
「変化はチャンスだ」。
著書「君は、世界がうらやむ武器を持っている」の中で、田村耕太郎氏はこう語り、ボクらに勇気を送ってくれています。
変化がチャンスになる理由について、この本のトピックに、ボクなりの解釈を添えて、以下の5つを整理しました。
1. 能力が覚醒される
火事場のクソ力というやつでしょうか。
生命の危機を感じた時に、人の脳は通常以上の能力を発揮するそうです。
生命の危機が海馬や扁桃体を活性化させるから、部屋を寒くしたり、お腹を空かせることが有効なのだという話は、「海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス」 にもありましたね。
環境が変化して、これはやばい!となったときこそ、思わぬアイデアや行動力が生まれるチャンスなのです。
そういう意味で、世界が不安定だった2000年〜6000年前に、人の知性はピークに達していたのだとか(Human intelligence is declining according to Stanford geneticist — RT USA)。
2.考えや行動を正しくしてくれる
そうすべきだとわかっているのに、なかなか実行できないことってありますよね。
あるいは、考えや行動が凝り固まってしまい、それを繰り返す日々に陥っているということもあります。
このままではやばい!という危機感が やるべきことを実行する力を高めてくれるし、常識と考えていたことを見つめ直すきっかけを与えてくれるのです。
3.心を鍛えてくれる。
失敗したらどうしようと思ったり、迷ったりして、なかなか行動に移せない。
そんなときも、危機感をもつことによって、勇気を持って行動することができるようになります。だって、このまま変わらないで受け身で待っているとヤバイのですから。
4.通常では来ない順番が回ってくる。
変化がなければ、安定してしまい、今の状態が固定化されてしまいます。今の延長線上で、ただ前に進めば良いという考えになってしまう。
上司のお気に入りのあの人が次に昇進して、その後釜にあの人が昇進するのだろうなというようなことが安易に想像できてしまう世界では、その列に入り込めている人でなければ、順番が回ってきません。
しかし環境が変わって、今のままではだめだという危機感が出てくると、新しい人材の起用が生まれやすくなります。
実力のある人にチャンスが回ってくるのです。
最近は、経営者の人事でも、何人抜きで若手が起用されたとか、従来と違う部門出身の人が選ばれたというニュースをよく聞きますが、変化に対応しようという動きなのでしょうね。
5.真の友人と新たな支援者を見つけさせてくれる。
自分がピンチのときに助けてくれる人が本当の友人です。
変化やピンチな状況は、チャンスのときにしか寄ってこない見かけの友人や支援者をふるいにかけるチャンスでもあるのです。
まとめ
変化というものに対して、日本人は必ずしも強くないです(日本人の強みとは何か?)。
しかし、これからはそうも言っていられません。
「変化はチャンス」ということを思い出しながら、変化に対応できる力をつけたいなと思いました。
- 作者: 池谷裕二,糸井重里
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