前回の記事「すべての対人関係を「横の関係」にする」に引き続いて、ベストセラー「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」を教科書とした、アドラーの教えについての整理(アドラー特集)の続きです。
これまでのアドラー特集の記事の中でもなんどか出てきていますが、
アドラー心理学の土台になる考え方に「課題の分離」というものがあります。
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと
ーあるいは自分の課題に土足で踏み込まれることー
によって引き起こされます。
だから、
他者の課題には踏み込むな
というのが大切な教えになります。
誰の課題かを見分けるには、
「その選択によってもたらされる結末を
最終的に引き受けるのは誰か?」を考えればよいのです。
人を信じることは自分の課題。
しかし、その信頼に答えるかどうかは他人の課題なのです。
他人に何か貢献できないかと行動するのは自分の課題ですが、
それがどう受け取られるかは他人の課題なのです。
一見、冷たいようにも感じられるかもしれませんが、
それがむしろ、
他人を尊重するということなのだと思います。
子供の課題に踏み込むな
子供に勉強しなさいということは、子供の課題に親が踏み入れていることになります。
将来子供が困るよということは教えてあげるべきなのでしょうが、それを受けて、じゃあやろうと思うかどうかは、子供次第であり、もし助けを求めてきたら助けれるような「見守り」の姿勢で、子供との良い関係を作っておくことが大切なのです。
家族や親子という親密な関係でこそ、この境界を意識しておくことが大切らしいですが、確かに、そこがなかなか難しいですよね。
次回「他者を評価せず存在に感謝しよう」に続きます。
注 :この記事は、ボクの理解できた範囲でまとめたものですので、気になった方は、ぜひ原著を読んでみてください。