昨年のビジネス書ランキングを賑わせ続けた、茂木健一郎氏の「結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方」。
いろいろ書いてありましたが、心に残ったところについて考えてみました。
締め切りがあるから、成長できるのです。
プレッシャーが創造力を生み出す
この本によると、適度なプレッシャーを受けた方が脳がよく働き、クリエイティブになれるらしいです。
わかりやすいプレッシャーとしては、締め切りを作ることです。
確かに、締め切りがまだ迫っていない状況だと、仕事はなかなか進まないです。
そしてドタンバで、良いアイデアが生まれたりもします。
締め切りによって、やる気や集中力(やるしかない状況)が生まれるのはもちろんですが、創造力も高まるというのです。
これは、スタンフォード大学のケリー・マクゴニカル教授がストレスのメリットとして語っていることに近いですね(ストレスを力に変える考え方)。
また、茂木さんは「ウソのプレッシャーを自分にかける」ことが、自分を高めるのに有用だと書いてます。
例えば、
あなたがGoogleから、役職として転職しないかというヘッドハントを受け、その初めての面接が2週間後に設定されたとします。もちろん英語での面接です。
あなたはどうしますか?
もしチャレンジしたいとしたら、今から何かやれることを必死でやろうとするのではないでしょうか。
やばい!という気持ちとともに、脳が動き出すのです。
想像の世界でもよいので、あえて自分にプレッシャーをかけていきましょう。
ボクが座右の銘にしようとしている「明日死ぬ覚悟で生き、永遠に生きるつもりで夢見て計画を立てよ」というのも、今日が最後の日だというウソのプレッシャーを自分に課していることになります(ウソではないかもしれませんが)。
同じ時間を濃密に過ごすために、ときどき脳をだますというのは、良いアイデアですね。
フロー状態に入るには緊張を捨てる
いわゆる、フロー状態に入ればさらにものすごいことになります。
フロー (英: Flow) とは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。フロー (心理学) - Wikipedia
ゾーンに入るというやつです。
しかし、フロー状態に入るためには、緊張しててはダメだということです。
「間に合うかな」「うまくいくかな」というような心配、つまり、未来に気を取られてもいけません。
茂木さんは、リラックスすることが大切ということを書かれてますが、上に書いたとおり「プレッシャー」は必要なので、「リラックス」とは「緊張してしまわないこと」だと解釈しました。
緊張せずにプレッシャーを背負えるかが鍵
つまり、自分の能力を引き出すためには、ある程度のハードルに立ち向かったり、締め切りに間に合わせようというプレッシャーのある環境に身を置くことが大切です。
そして、そんな環境や状況でも、緊張せずに立ち向かうことができれば、フロー状態に入り、さらに成長を加速することができます。
「プレッシャー」と「リラックス」のバランスが大切です。
そのためには、
- 準備や練習、経験を積み重ねて、実力を高め続けていくこと
- 「この状況は乗り越えられるのだ」という自分への信頼(根拠はなくていい)
- 未来に気を取られず、「今ここ」を生きるという意識(アドラーに学ぶ、今この瞬間から自由と幸せを手に入れる考え方のまとめ)
勝手な解釈が多分に含まれているので、気になった方は原著をご覧ください。