Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

大切なのは相手の思いを整理すること(「佐藤可士和の超整理術」より)

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デザイナー佐藤可士和氏の本「佐藤可士和の超整理術」を読み返した。

強く感じたのは、「整理」とはきわめて「クリエイティブなこと」なんだということ。

子供の頃から、整理整頓が大事ですよと、気軽に言われてきましたよね。

だらしないからちゃんとしなさい、みたいなノリで。

だけど、整理はそんなに簡単なことではない。

この本を読めば、整理というものがものすごくクリエイティブな能力を必要とするし、クリエイティブな活動なのだということがよくわかります。

そして、積極的に「整理」に取り組んでいこう、仕事の机をびっくりするくらいきれいにしてやろう、という野望も湧いてきました。そしたらどんなに気分いいだろうって。

この本を読んで気になったこと、感じたことを今日は書きます。

 

大切なのは、相手の思いを整理すること

この超整理術の本で強く語られている整理の対象は「相手の思い」でした。
クライアントの思いを形にするデザイナーにとってまず必要になるのは、相手の中でもまとまっていない「相手の思い」を整理することなのだ。
そのために、いろいろクライアントの話を聴きながら、状況や微妙なニュアンスまで把握していくのだという。
 
実際、お客さんが支離滅裂な感じだったときに、その考えを紐解いていくのはなかなか骨が折れる。
デザインの世界など、クリエイティブ要素が強ければ、確かに言葉にならない思いというものがあるだろうから、それを紐解くという感じになるのがイメージできる。
しかし、工業製品を扱うボクにとっては、要求する仕様をはっきりさせて欲しいという気持ちが結構強く出てきてしまう。
「お客さん、もう少し頭を整理してから依頼してください」と言いたくなるシーンもときどきある。
しかし、この整理の話を聞くと、そんなに工業製品とアートの間に明確な線引きができるわけでもないから、そこでお客さんを突き放すのではなく、一歩踏み込んで、できれば顔を合わせて、相手の表情や身振りも感じながら、思いを整理する。それを含めて仕事なのかもしれないなぁと改めて思った。
 

本来の目的に立ち返れ

本来の目的は何か?

キャンペーンやCM自体が目的なのではなく、「注目を集めることが大切だ」という本来の目的に一度立ち返ってみれば、いろんな手段が浮かび上がるという話があった。

思いを整理する際に、忘れてはならないのはこの「本来の目的」だ。
結局、今何が求められてるの?と、ときどき問うてみよう。
そしたら、全く違うアプローチもあり得るのだ。
 

課題を見つければ問題の半分は解決する


特に、クリエイティブ志向の強い仕事はなおさらなのだろうけど、何を解決すればいいのかという課題を見出すのがとても難しいということだ。
どんなコンセプトを目指すのか、何を実現するのかという視点があって、初めて、それを実現するにはどうすればいいのか?という課題解決に向けたアプローチには入っていける。
WHATの後にHOWが来る。
このWHATを見つけ出すことが難しいというのは、ときどき語られることだが、まさにこの話なのだろう。
 
 

とにかく仕事場をスッキリさせろ


仕事をする場所をすっきりさせることが、仕事の効率をアップさせることにつながるという話が、佐藤可士和氏のオフィスの写真とともに書かれていて、ほんとにそれを目指したくなった。
ボクの会社では、机がスッキリしてる人は相当少ない。ボクの場合、幾つかの仕掛かりの仕事が複数同時に流れているから、資料をいちいち片付けるよりも、ついついすぐ使うからと、横に置いてしまうのだ。
そうすると、確かに、あるところまでは効率がいい。すぐに資料が出てくる。
ただ、あるところまで行くと、作業スペースが狭い感じがしてきて、頭が混乱しやすくなる。資料がなかなか出てこない、どこに行ったんだということにもなる。
ということで、改めて、まずは自分の机の周りをめちゃくちゃスッキリさせてみようと思う。

 

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)