「転んでも大丈夫」
この本は2017年読書感想文コンクールの課題図書(小学校高学年の部)になっているものです。文の量としては比較的多めです。
印象に残ったポイントを挙げておきます。
28歳までやりたいことがわからなかった
義足を作る技師として、足を失った人々を助けつづけ、本を出すまでになっている臼井さんは、28歳までやりたいことがわからず、アルバイトをしながら暮らしていたそうです。
あるきっかけでこの仕事に出会ってから、義足をつくる仕事に打ち込むようになったとのことです。
なぜ義足の仕事を?
臼井さんが小学6年生の時に、先生が病気で義足になった思い出があり、これも理由になったみたいですが、運命というか、そのときどきの思いや考えに正直に生きてこられた結果なのだと思います。
それは、臼井さんの次の言葉に表れています。
なんでもやってみなけりゃわからない。
目の前のことにチャレンジしてください。
きっと何か見えてくるはず。
あきらめないを手助けしたい
ある程度大きくなってから、病気をきっかけに足を切断される方が多いことに驚きました。
足を切るとなったときの気持ちを想像すると、本当につらい。あんなこともしたいのにできなくなるのだろうかと、暗い気持ちになります。
しかしそのなかで、義足という選択肢により、希望の光を与えることができる。すばらしい仕事だと思いました。
義足の開発にさらなる夢を
まだまだ義足は手づくりでつくるものだそうです。
義足をつくれる人手にも限りがあるなかで、義足を3dプリンタで誰でも作れるようにという試みがなされているようです。
自分の手仕事の世界に留まらず、自分の技術を新しい技術に応用していくというのは、多くの人をもっとサポートしたいという熱い気持ちの表れなのではないかと思います。
読書感想文のヒント
少しヒントになるかもしれないことを挙げておきます。
- 自分が足を切断することになったとしたら、どういう気持ちになるでしょう。なにを諦めることがつらいでしょう。
- それを諦めない方法を考えてくれる人がいたら、どんなに心強いでしょう。
- 将来やりたい仕事はありますか?
- 臼井さんの仕事をどう感じますか?
- それはなぜですか?
読書感想文を書くコツや、その他の課題図書については、こちらの記事もご覧ください。