Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

入退院をわざと繰り返して稼ぐような病院を排除するには

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今日の日経新聞の一面、「病院の「再入院乱用」防止 厚労省、ルール厳格化」の記事について思うこと。

厚生労働省は4月から入院医療のルールを見直す。割高な入院費を得ようと、病院が患者に入院・退院を短期間に繰り返させる事例が多発しているためだ。再入院までの期間を長くしたり、受け入れ可能な症状を絞り込んだりして再入院を認める基準を厳しくする。患者負担を抑えながら、膨らみ続ける医療費に歯止めをかけ、病院から在宅医療への移行を進める。

病院の「再入院乱用」防止 厚労省、ルール厳格化 :日本経済新聞 

 

病院ってそんなところなのか?

こんなことが行われているというのは、とても悲しいことだ。

病院の定額払いという制度は、入院期間が長くなるほどに病院の収入が減っていくらしく、病院の経営という面では、割に合わないということだろう。

 

しかし、入院が長引いている人を意図的に退院させて、またすぐに入院させるというケースがあるとしたら、非常に悪質である。

退院させても大丈夫という人ならば、もう再入院させる必要がないレベルなのではないかと思うが、それをあえて入院させているように思えてしまう。

逆に、再入院が必要だというならば、3日間退院させてもよいという判断はどのように行われているのだろうか。

病院側としては、もう入院不要だと考えて退院させたが、結果的に再入院が必要になった。という言い方になるのだろうが、日経新聞の記事は意図的なケースがあることを確信している。

ホントウだとすると、病気という人の弱みに付け込んで、不要な医療費を患者から吸い上げるという本当に悪質な話であり、我々は病院とはそういう一面があることを忘れないようにしなければならない。

 

どうすればそのような病院が排除できるか?

日経新聞によると、定額払いのルールを以下のように見直すようだ。

 新ルールでは再入院を認める基準を厳格化し、まず再入院までの期間を最低7日間空ける。7日に満たない場合、それ以前の入院が続いているとみなし、料金請求の仕切り直しを認めない。

 インターバルの期間を見直すだけでは、イタチごっこのような気がする。多少、入院期間は減るのは確かであるが、同じようなことが繰り返されるのではないだろうか。

 

推測すると、元々この仕組みは、入院するほどでもない患者を長く病院に引き止めることによる医療費の不当な高まりを防ぐことを狙いとしていたのではないだろうか。

つまり、病院サイドが入院要否・退院可否の判断を握っているから、病院側が入院を長期化させる動機を下げるねらいがあったのだろう。

 

しかし、結果的に、その仕組みの縫い目を潜り抜けているということだ。

入院期間が長いと儲からないならば、いったん退院させればよいということになったのだろう(ホントウなら、実にひどい話だ)。

 

 本気で、こういう病院を減らしていくならば、悪質な事例のあった病院名を国が公開してはどうだろうか。病気の判断というグレーゾーンではあるが、そのような医療の実態を第三者の医療のプロがレビューしていくという仕組みがあってもよい。

病院サイドは、そういうレビューや認証を受けることで信頼をPRし、新しい患者を獲得しては治療によって早期に回復させるという短期サイクルをどんどん回していくという好循環を生み出してほしい。

 

いじょうでーす。