原発再稼働の議論が大詰めを迎える中、電力自由化の動きも慌ただしくなっている。
■電力自由化の動き
2013年から2015年にかけて実施されていく法改正の3つの柱は次の通りだ。
・小売りの全面自由化
・発送電分離
・送電網を管理する新組織立ち上げ
これらについての詳細は次の記事に詳しく述べられている。
新電力まだ4.5%、自由化実現の重責担う「新組織」 :日本経済新聞
そういう中で、次の記事にあるように、新たに小売りとして参入している新電力は、電気代を下げられる原発の再稼働を脅威と見ているようだ。
原発再稼働の「圧力」 新興勢、価格「+α」探る :日本経済新聞
やはり、電気代については原発に勝てない。
新電力会社は、そういう中で、電気だけではなく、ガスや通信とのセット販売やポイント制などで、新しい魅力を出すことで生き残ろうとしている。
また、「環境意識が高い欧州では再生可能エネルギーを電源とした「グリーン電力」が普及」しているとのことだ。
つまり、火力や原発は環境への負荷が高いと考える人は、再生可能エネルギーから生み出された電力を選んで購入できるというわけだ。
■電力自由化の大きなメリット
電力自由化の最大のメリットは、ユーザーが電気を選べるということではないだろうか。
つまり、原発を受け容れられない人は、原発による電力を買わなければよい。そうして、原発による電気が売れ残る状況であれば、自然に原発は淘汰されていくだろう。
一方で、再生可能エネルギープランを選択した人は、電気代は高くなるだろう。ただし、雨の日や夜は電気が来ないことを受け容れる必要があるかもしれない。
そこまで徹底できる人は多くなさそうなので、火力発電か原子力発電とのミックスプランもありうるだろう。
■電力プランの提案
ということで、勝手に、4種類の電力プランを作ってみた。
①安定・エコノミープラン
- 主に原子力発電による電気で構成されています。
- 最も低価格で、安定した電気を供給します。
- この電気の発電により、放射性廃棄物が発生しますが、地球温室効果ガスを排出しません。
②グリーンプラン
- 再生可能エネルギーのみで構成されています。
- 雨の日や夜は停電することがあります。
- 価格はもっとも高くなります。
③ベストミックスプラン(原子力と火力と再生可能をミックス)
- 価格は中くらい。2014年よりやや低下するレベル。
- 天候や国際情勢の悪化に対しても、安定した価格で、安定した電気を供給できます。
- この電気の発電により、放射性廃棄物や温室効果ガスを排出します。
④原発NOプラン
- 原発以外の電気で構成されています。
- 電気代は比較的高くなります(2014年並)。
- この電気の発電により温室効果ガスを排出します。
- 国際情勢の悪化や、今後の温室効果ガス規制に伴い、価格が上昇することがあります。
あなたならどれを選びますか?