2014年ワールドカップサッカー、日本代表の予選リーグ第2戦(ギリシャ戦)は0-0の引き分けに終わった。
このもどかしい気持ちをどうすればよいのか。
とにかく、今回の試合を振り返り、日本代表が点を取るために必要だったことをまとめてみました。
■試合の概況
前半はそこそこチャンスを作れていたしシュートもあった。
しかし、38分にギリシャのカツラニスが2枚目のイエローカードで退場し、ギリシャが守るサッカーに切り替えた後は、もどかしい戦いが続いた。
中盤のスペースでボールを支配しながら、いざゴール前に攻め入ろうとすると、堅い守りに跳ね返された。
そして、0-0のスコアレスドローに終わった。
詳しくは、以下のサイトを参照ください。
Legends Stadium 2014 - 実況タイムライン
■何が足りなかったのか?
点を取るために、日本に何が足りなかったのか。
ザッケローニ監督はスピードが足りなかったと言っている。
これに対して、本田選手はアイデアが足りなかったと言っている。
(ザッケローニ監督 「勝つべき試合だった」 NHKニュース)
ボクは両方足りなかったと思う。
内田や大久保を除き、プレーは明らかに少しモッサリしていた。
また、単調な攻めが多く、背の高いディフェンスに跳ね返されていた。
■根本原因は何か?
スピードやアイデアが不足した根本原因は、「湿度が高いこと」だと思う。
・高い湿度が創造性を奪った
負荷の高い運動をする場合は、体温と湿度の相関が大きくなり、湿度が高い場合には体温が38.5℃とかになってしまうらしい。
これは、次の論文で、実験により示されていることだ。
ちょっとした微熱状態となるので、脳の機能は低下する。
このような状態でクリエイティブなプレーをするのは難しい。
本田は、「気候条件は相手も同じだから」と言っていたが、守りを重視したギリシャよりも、攻める日本の方が創造性を必要とした試合だったのだから、高い湿度は日本にとってより重荷となった。
・高い湿度がスピードを奪った
そして、高い湿度は日本選手のスピードを奪っていった。
どれだけ汗をかいても蒸発せずに体温が上がるため、とにかく汗は出続け、身体の水分とミネラルが奪われ、体力がなくなっていく。
身体は大きくないが、スピード(俊敏性)を持ち味としている日本にとっては、これも大きなマイナス要因となったはずだ。
■戦術面で足りなかったこと
そして、プロの指導者集団サッカーサービス社のコラム(以下)によると、引いた相手に対して点を取るための戦術について、日本が改善すべきだった点が書かれている。
ギリシャを"溺れさせる"ことができなかった5つの要因 | サカイク
中盤でゆっくりしてしまったので、ギリシャの選手を休ませてしまったというのだ。
相手が引いた分、バックラインを押し上げる必要があったのだ。
■点を取るために必要だったこと
ということで、思いつく原因を探ってみたが、これを踏まえて、考えられる対策を挙げてみた。
1.3人目の選手交替
スピードとアイデアが足りなかったのは、高い湿度の中で選手が消耗していたことが大きい。そうであれば、せめて、もう一人の交代枠を使って、身体が冷えているフレッシュな選手を投入すべきだった。
10人のフィールドプレーヤのうち、1人変われば10%も違うのだから。
柿谷や遠藤などのきらめきを見てみたかった。
2.ドリブルでの切り込み
ゴール前にスペースがない。パスコースがないのであれば、強引なドリブルで相手を引きつけることができればよかった。
ペナルティエリアで1対1にもし勝てれば、相手のファールを誘い、PKということもあっただろう。
大久保は何度かキープしてドリブルを仕掛け、相手ファールを誘っていたが、これがペナルティエリアでできればよかった。
3.バックラインの押し上げ
ギリシャの選手を疲れさせるために、相手が引いた分、バックラインが押し上げて、サッカーをコンパクトにすべきだった。
とはいえ、日本選手自体が消耗して休みたかっただけかもしれないが。。
4.高い湿度に強い身体作り
こんなことができるのかわからないが、高い湿度でも体温を冷やせるようなトレーニングができないものか。
今大会は、なんとなく、中南米やアフリカなど、蒸し暑い国が活躍しているように感じる。
マラソンの高地トレーニングではないが、サッカーも開催国の環境に合わせた身体づくりができないものかと思う。
以上、これらのことは、今回はもう2戦終わってしまったのだからどうしようもないし、やや空しい感があるが、これからの日本サッカーの発展を願い、そのあたりをチェックしながら応援していきたいと思う。
まずは、3戦目。
相手は引いてこないと思うので、変に引いてしまって相手に中盤を制されることなく、コンパクトに前からボールを奪い、素早いパス回しから、得点を狙ってほしい。
今日はいじょうです。。