今、アイスバケツチャレンジが話題になっていますね。
ALSアイスバケツチャレンジのルールが完全に守られたらどうなるか? - Voyage to the Future
このチャレンジの目的となっている難病ALSについて、ボクがはじめて知るきっかけになったのは、「モリー先生との火曜日」を読んだことです。
この機会に、もう一度読み返してみましたが、モリー先生の教えが深くてすごくて、これは何度も読み返していくべき本だなと改めて思いました。
モリー先生は社会学の先生でしたが、あるときALSを発症し、身体が少しずつ動かなくなっていきます。
昔の教え子であったミッチ・アルボム(この本の筆者)は、モリー先生とたまたま再会したことをきっかけに、毎週火曜日に先生を訪れ、その最期の日まで、人生についての授業を受けることになりました。
テーマは、死、家族、感情、老い、お金、愛、結婚、文化、許しなどであり、少しずつ身体が動きづらくなっていく中でも、鋭い切れ味でモリー先生は人生にとって大切なことを教えてくれます。
いくつか、印象的な教えを挙げておきます。
他人から信頼してもらうには
目に見えるものが信じられなくて、心に感じるものを信じなければならないときがあるんだ。他人から信頼してもらうには、こちらも相手を信頼してかからねばならない。
モリー先生の授業で、後ろで支えてくれることを信じて、後ろ向きに倒れるという授業があったそうです。相手を完全に信じて倒れるというのは、なかなか難しいですが、相手に信頼してもらうには、まず相手を信頼せよというのは、本当にそうですよね。
相手を信じて、まず自ら心を開くことが大切なんですね。
死ぬ準備をしておくこと
「いずれ死ぬことを認めて、いつ死んでもいいように準備をすること。その方がずっといい。そうしてこそ、生きている間、はるかに真剣に人生に取り組むことができる」
死ぬ準備なんて、どうすればいいんですか?
「・・毎日小鳥を肩に止まらせ、こう質問させるんだ。『今日がその日か?用意はいいか?するべきことをすべてやっているか?なりたいと思う人間になっているか?』」
いずれ死ぬという当たり前の事実に対して、ボクらはその準備をできているだろうか。
先生の言う「死ぬ準備」は、毎日の仕事に追われて忘れがちな大切なことを思い出させてくれます。
今日がその日だとしたら、本当に、朝、嫁さんや子供たちと離れたくないと思います。さすがに、そんなことはできないけれど、せめて、しっかりと言葉を交わして家を出たいと思います。
本当の意味で満足を与えてくれるものとは
はっきり言って、そういうものから満足は得られない。ほんとうに満足を与えてくれるものは何だと思う?自分が人にあげられるものを提供すること・・「別にかねのことを言ってるわけじゃない。時間だよ。あるいは心づかい。話をすること。そんなにむずかしいことじゃないだろう・・
自分の価値観を選ぶこと
小さなことはルールに従ってもいい。けれども大きなこと――どう考えるか、何を価値ありとみなすか――これは自分で選ばなければいけない。誰かほかの人、あるいは社会まかせじゃ、だめだ。
一人では生きていけない
「人生のはじめ、子どものときには生きていくのにほかの人が必要だろう? 人生の終わりにも、私のようになれば、生きていくのにほかの人が必要だろう?」 声がささやくように低くなった。「しかし、これが大事なところで、その中間でもやっぱりほかの人が必要なんだよ
人は死んでも生き続ける
人間は、お互いに愛し合えるかぎり、またその愛し合った気持ちをおぼえているかぎり、死んでもほんとうに行ってしまうことはない。つくり出した愛はすべてそのまま残っている。思い出はすべてそのまま残っている。死んでも生きつづけるんだ――この世にいる間にふれた人、育てた人すべての心の中に
DVDも出てるんですね。