今日の日経新聞の特集「革新力」に、パナソニックの次世代プロジェクトである「水をはじく砂」を使ったハイテク農業の話が載っていた。
砂漠にダム、真水で海水魚 食料難に挑む日本の技 :日本経済新聞
パナソニックの先端技術研究所といえば、先日も書いた人工光合成の開発を進めているなど、なんだかイノベーションのネタを多く握っているところのようだ。
パナソニックの開発する人工光合成システム(効率0.3%)がすごい - Voyage to the Future
☑水をはじく「夢の砂」「魔法の砂」について調べてみた。
少し調べてみた。
- この魔法の砂には、IH調理器などのガラスへの撥水表面処理の技術が応用されているらしい
- 数ナノという薄さ
- 水は通さないが、気体は通す
- シリカの砂らしい
- 付着力が強く効果は半永久的
砂漠が農場になる パナソニック・京大が「夢の砂」 :日本経済新聞
☑「魔法の砂」の使い道を勝手に考えてみた
もともとパナソニックは、京大農学部にこのシリカの砂の使い道はない?と相談したそうだ。
ニーズ主導型のイノベーションではなく、シーズドリブン的なイノベーションというやつかもしれない。
彼らは、自分たちの持つコア技術(ここでは、ガラスへのナノの厚さでの撥水コーティング技術)を、他の分野に展開できないか?という横へのアプローチで、新しい正解を拡げようとしているように見える。
そして、もっとほかの使い道はないのだろうか?
ボクが真っ先に思いついたのは、福島第一発電所近傍の汚染水のブロックである。
東京電力は24日、福島第1原発の1~4号機の海側で、汚染水が地下25~30メートルにある「下部透水層」までしみ込んでいる可能性が高まったと発表した。岸壁では鋼鉄製の遮水壁を造成中で、東電は海への流出を調査中としている。
今から砂を入れ替えるというと大変なのかなあ。
だけど、汚染水を海に流さないように壁を作るというニーズは、まさにこの「魔法の砂」の出番なのではないかと思うわけだ。
ということで、今日は、パナソニックの「魔法の砂」のこと(すごい!)をやっと知ることとなったので、それに関する記事を書いてみましたー。
まあ、結構、地球環境へのインパクトのある技術だと思うので、うまく使わないと思わぬ副作用が出てきたりしかねないでしょうから、いろいろ実証試験もしないといけないでしょうね。
今日は、いじょうでーす。