久しぶりに電子ブックではなく、紙の本を買いました。
「覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰」です。
この本は、幕末の天才思想家と言われる松下村塾の吉田松陰の言葉を集めて、筆者の解説をつけたものだ。何度も読み返したいし、子どもたちとも一緒に眺めてもいい。そういう本だからこそ、kindleではなく、あえて紙の本で買うことを選びました。
彼が松下村塾で教えたのは、わずか2年半。そして、彼は30歳で処刑されている。
そのわずかな人生の間に、松下村塾は、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、品川弥二郎、山縣有朋、山田顕義らを世に送り出しています。
現代においても、このような本になって、その言葉や魂が引き継がれて生きています。
そう考えると、人生の長い短いとか、その瞬間何を成し遂げたかというのももちろん大事ですが、みんなに大切なことを教えるという先生という仕事ってスゴイことだなと思いました。
彼の言葉、そして、生き様から感じるのは、並々ならぬ覚悟です。
なんのために自分の人生を使うのか。どうすれば、使い切れるのか。
彼の言葉がビンビン響くのは、ついに30代も終盤になってきて「不惑」を迎えようとしている(まだですが)せいなのか、「生き方に迷いは無いか?」という問いへの答えを無意識に探しているのかもしれません。
ここで挙げるときりがないのですが、ぐっときたところ(吉田松陰先生の直接の言葉ではなく、筆者池田貴将氏の解釈/解説だと思います)を少しだけ書きとどめておくことにします。
吉田松陰の176の言葉がまとめられているこの本は、毎朝でも、繰り返し、ざーっと目を通す時間を5分でも取りたい。そんな本です。
評判は傷ついても、生き方は傷つかない。生き方を傷つけるのは、自分だけである。
自分の内側にあるものは、求めれば、いくらでも得ることができます。
内側にあるものというのは―
人を思いやる気持ち。
損得を考えずに、やるべきだと思うことをやる気持ち。
礼儀を守る気持ち。
知らなかったことを知ろうとする気持ち。
仲間との約束を守ったり、本音を言い合ったりする気持ち。
事をはじめるのに、大切なことは、
シンプルに、心の底から、
「この道をきわめたい」
と叫ぶことができるかどうか。それだけなんです。
のんびりと心静かに、思うままに過ごし、あらゆる損得に眉一つ動かさない
頑固者でありながら、いざというとき、思い切って冒険できる人がいます。
どうすればそんな人になれるのでしょうか。学問ですよ。
思いやりとかやさしさは、持つものではなく、思い出すものです。
どうしようもないリーダーのもとで、がんばれるからこそ、すごいのです。・・
怒られても、がんばれるからこそ強くなるんです。
物事を成就させる方法はただひとつ。
それは「覚悟すること」だと思います。
この本の最後には、それぞれの言葉の引用元が細かく載せられていて、原文も是非読んでみたいと思いました。