モノの設計は、デザインの美しさみたいなものを伴わなければ差別化できない世の中になっています。
大口二郎氏の「稼ぐデザイン力! 経営者・管理者のためのデザイン戦略入門」を読んでみました。
稼ぐ「デザイン力!」―経営者・管理職のためのデザイン戦略入門
- 作者: 大口二郎
- 出版社/メーカー: アーク出版
- 発売日: 2009/05
- メディア: 単行本
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本書は、経営者や管理者に、とにかくデザインが大切だよということを訴えている本です。
この本は2012年に書かれています。それから2年たったなかで、世の中にはデザインの大切さはすでにかなり浸透していると思われます。
美しいAppleの製品とか建築物の効果が大きいのかもしれません。
だから、デザインの大切さのところはある程度スルーしたのですが、デザインのコツが幾つか挙げられていたので、気になった7つのポイントを挙げておきます。
☑︎平均的な美人顏をあえて少し崩す
美人顏とは、みんなの平均的な顔らしいです。
しかし、人気が出る美人顔とは、そこから少し崩した顔だそうな。
ちょっとホクロがある方が気になるし、気に入ってしまうというような話。
シンプルだけれど、少し角を丸めるとか、そういうチャームポイントを少し加えることが大切ということですね。
☑︎細かい部分こそ大切にする
ビールと発泡酒は見た目は似ているが、全く違う印象を与えるという例が挙げられてました。この例がわかりやすいかどうかはさておき、ディテールが大切ということはなんとなくわかります。
ボタンの形とか角の丸みとか、最終の製作段階でちょっと変えましたということは、デザインにとって無視できない影響を与えるのです。
☑︎デザインのポイントは少なくする
商品の魅力を少ないデザインポイントで表現することが大切だそうです。
ダイソンの掃除機は、チャームポイントであるサイクロンが目立つようなデザインになっており、他のところはまあ普通ということです。
盛り込みすぎずシンプルなものが良いということだと思います。
☑︎インターフェースをゼロから見直してみる
新しいアイデアを産むためには、インターフェースを新たに考えてみるのが良い。
Wiiのコントローラもそうだし、iPhoneのフリックでの文字入力もそうです。
モノに必要な部品とか使い方が大きく変わりますね。
☑︎デザインは現物に近い試作品で決める
イラストだけで決めたらダメということでした。模型なり、立体的なものを触ってみることでしか気づけないものがあるのでしょうね。
最近は3Dプリンターとかもあるので、便利になりました。
☑︎未来地図を作って仮説を立てる
未来はどんな時代になるのか。何が起こっていて、何がもとめられるのか?
確実なことと不確実なことを分けながら、年表のような未来地図を作って考えると良いようです。
そして、世の中がどうなるから、どういうものが求められるはずとか、仮設を立てて、コンセプトを練りあげることが大切です。
デザインも大切ですが、まずはコンセプトがしっかりしていなければなりません。
☑︎商品企画の3原則を考慮する
商品企画の3原則というのがあるらしいです。
新規性、継続性、排他性
新しくないと意味がないし、続かないとダメだし、マネされたら面白くないということでしょう。
今日は、「稼ぐデザイン力」を読んで、デザインの7つのポイントをあげてみました。