Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

マーケティング調査をしてはならない時代

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バルミューダという従業員50人の会社がめちゃくちゃ美味しいパンが焼けるというトースターを開発し、予約が殺到しているらしいです。
 
社長の寺尾玄氏のインタビューから、気になる言葉を拾ってみました。
 

マーケティングは行わない

自分たちが欲しいかどうかを重視していて、基本的にはマーケティング調査を行いませんし、コンサルティング会社の人たちに相談もしません。

マーケティングは行わないとのことです。なぜなら、いろいろ欠点が指摘されたり、総花的な意見を聞いてしまうと、それを無視するのが難しいので、普通のモノになってしまうから。

 

この話から思い出すのはスティーブジョブズの言葉です。
製品をデザインするのはとても難しい。 多くの場合、人は形にして見せてもらうまで,自分は何が欲しいのかわからないものだ
自分が何が欲しいかわからない人に、何が欲しい?と聞いてもダメで、まず形にして見せないとダメだということです。
 
まさに、個人の価値が多様化し、こだわりに答えられるモノが求められる豊かな時代だからこそ、このようなアプローチで市場を切り開くことができるのでしょう。
逆に、普通のものなら、値段競争でジリ貧になるし、新興国にも勝てない。
 
時代の変化に対応した新しいアプローチが、生き残るには必要だし、そのためにマーケティング調査をやめてしまうというやり方が成り立つということですね。
 
マーケティング調査はやめてしまいましょう。
 

問題解決より問題発見

問題解決より問題発見が大切ということをよく聞きますが、寺尾玄氏は以下のように語っています。
解決は地道な作業なんです。仮説→実験、仮説→実験の繰り返し。
まあ、そうは言っても、問題解決にはそれなりの能力が必要ですが、どちらかというと、ロボットやコンピューターが得意な力技の部類に入るのかもしれません。
ただ、問題解決のために、様々な経験から得た知識を組み合わせて、新しい発想が求められる局面もありますから、まあ、やっぱり問題解決も難しいし、大切だと僕は思います。
一方、「問題を見つける」ということは、チャンスを見つけるのに等しい作業ですね。
問題を発見するには、感じる力が大切です。日常で出会う物事に対して、決して当たり前だと流すことなく、なんでだろう、もしこうだったらと想像する力、立ち止まる余裕が大切になると思います。
 
普段、ストレスを受けないようにクールに仕事をしていくことに慣れてしまっているせいか、感受性のアンテナが低くなっちゃっているのかもしれません。これは、いかんですね。
 
ちなみに、次のとおり、欧米では昔から、問題を思いつく人が解決する人よりもスゴイと評価されてきたとのことです。
ノーベル賞の多くは仮説に与えられる。それが後に証明されて、すごい仮説だとわかればノーベル賞が与えられる。和田秀樹:問題解決能力より、「問題発見能力」を高めよ | BizCOLLEGE <日経BPnet>
このあたりの価値観の違いが、欧米と日本の文化の差を生む原因にもなっていそうです。
しかし、もともときめ細かいのが日本人ですから、ボクらが問題発見の大切さに気付いてきたということは、これから我々は伸びていけるのかもしれません。
考えるのではない。感じるのだ。(ブルース・リー)
考えるのと、感じるのとのバランス。
バルミューダのこだわる姿勢をお手本にしながら、このバランスをもう少し修正してみようと思いました。
 
この本、読んでみたいです。

 

 

 

バルミューダ 奇跡のデザイン経営

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扇風機がまずは売れたみたいです。