ハーバード大学教授で行動経済学者のセンディル・ムッライナタンと、プリンストン大学の心理学教授、エルダー・シャフィールの著書「いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学 (早川書房)」を斜め読みしました。
欠乏が人にもたらす影響
時間やお金の欠乏は、人間に以下のような影響をもたらすらしい。
- 視野を狭める。
- 処理能力に負担がかかり、能力を発揮しにくくなる。
- 判断力を鈍らせる。
- トレードオフ思考を強いる(どちらを求めるかをはっきりさせないといけない状況になり、あれもこれもやってみるということができにくい)
- 衝動に屈指やすくなる。
- 誘惑に負けやすくなる。
時間の欠乏状態は、さらなる失敗を生み、さらに次の時間の欠乏につながっていくという連鎖状態になりやすい。
だから、クッションとなるゆとりが大切なのだ。
お金の欠乏についてのクッション・防波堤としては、低金利のローンや保険などがある。何かの拍子に欠乏の世界に入ったり、入り続けないために、このような仕組みを活用することは大切だということだ。
まとめ
ということで、「時間やお金がない状態は、さらに未来の時間やお金を奪っていく」ということでした。
まあ、そんなに驚くほどのことが書かれているわけではないが、時間がない、お金がない、という厳しい状況は、さらにちょっと先の厳しい状況を生む原因を作っているということがわかりました。
無理やりにでも、ゆとりのある状態をイメージしながら、立ち止まって、この判断でよいのかなどを考えることが必要なのかもしれません。
- 作者: センディル・ムッライナタン,エルダー・シャフィール,大田直子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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