今、オーディオブック(オーディブル)で「リクルートで学んだリーダーになるための77の仕事術」を聞いてます。
その中で、著者の小倉さんが、入社3年目くらいの若い時代に、あるべき姿を語りながら職場を叱咤激励して動かそうとしたんだけれど、周りの人から総スカンを喰らいそうになったというエピソードが紹介されています。
ここで紹介されている学びは、正しいかどうかより、誰が言ったかが大切という、悲しいかな圧倒的な事実です。
信頼蓄積理論というのがあるらしい
1970年代にE.P.ホランダーが提唱した「信頼蓄積理論(credit accumulation theory)」というものがあるらしく、それによると、リーダーは日々の行動で信頼の貯金を積み上げていくものだが、その貯金が多いかどうかが、周りの人の行動に影響があるということです(Idiosyncrasy credit - Wikipedia, the free encyclopedia)。
若者がワーワー言ったって、生意気だということで終わってしまう。
いくら正しいことを言っていたとしても。
正しいことを言っても受け取られない
同じいいこと言っても、言う人によって、または、言う人と聞く人との関係性によって、その受け取られ方は全く変わってくる。
悲しいかな、それは事実なんでしょう。
相手によって態度を変えるなんて、よくないよ!と言いたくなりますが、人というものは、そんなものなんですよね。みんながそんなに、フラットで、正しいことを正しいと受け止められる人格者ではないのです。
この信頼蓄積理論は、もともとはリーダー論的なところで語られている話みたいですが、お客さんでも、同僚でも、パートナーでも、誰との関係においても同じことが言えそうですよね。
まずは信頼の貯金を貯めること
自分の思いを伝えようとすれば、まずは信頼関係を築くことが先決です。
いっくら正しいことを言ってても、それなしには何も受け取ってくれないかもしれない。
まず自分から腹を割って、恥を忍んで本音を言ってみるということも大切なのでしょうが、信頼関係もない相手に自分の思いをいきなりぶつけるのは無謀だよなと、改めて思いました。
だから超一流の雑談力などがもてはやされるのかもしれません。
信頼関係を築くためには、仕事以外の場で時間を過ごしたりすることも有効でしょう。
ただやはり、日々の仕事の中で、誠実に対応し続けることが大切です。
今日の一つ一つの発言や行動が、周りの人からの信頼残高を積み上げることにつながるのです。(信頼を失うのは一瞬だとも言いますが・・)