こんにちは。ぐもじんです。
「きみ、なにがすき?」は、2018年読書感想文コンクールの小学校低学年の課題図書にになっている本です。
印象に残ったところを少し挙げておきます。
ともだちは何をすれば喜ぶのか?
庭になに作ろうか。
あなぐまは、みんなのことを考えすぎて、わからなくなった。
うさぎも、ぶたも、ハリネズミも、みんな、自分の好きなものは、しっかり自分で作ったり確保している。
みんなの好きなものを作ってあげようとしても、逆にもらってしまうくらい、みんなは自分で持っていた。
何をすればともだちは喜ぶんだろう。
あなぐまは、ついに、たまらなくなってハリネズミに聞いてみた。
なにつくったら いいんだい?
なにしたら、きみ うれしいんだい?
ハリネズミは、答えた。
君が好きなものを作ればいいんだと。
そして、君と一緒に時間を過ごせたら、それでうれしいんだと。
そして、あなぐまが選んだものは何だったか?
(それは、この記事の最後のほうに書いておきます)
好きなことと喜ぶことは違う
あなぐまは、他人が好きなものを作ってあげようとしたが、それは他人にも簡単にできてしまうことだから、他人にとってありがたいものではなかった。
そこが、あなぐまを悩ました原因である。
好きなものをあげれば人は喜ぶとは限らないのだ。
他人が喜ぶためには、他人が簡単にはできないこととか、手に入らないもの、困っていること、想像してなかったものを考えつかなければならない。
そのためには、他人の思いをもっと知らなくちゃならない。ハリネズミくんに思い切って聞いてみたことは正解だったのだ。
自分の好きなことにこだわっていい
なんだか、マーケティングのようなお話になったけれど、この本には、他人の好きなものばかり考えすぎず、自分の好きなことをもっと考えていいよというメッセージもあるように感じる。
あなぐまのように、他人のことを中心に考えるのは、なかなか難しい。むしろ自分中心に、好きなことをもっと掘って行っていい。
この本を読んで子供たちが何を感じるのかな。
もしかしたら、こんなにまで、他人のことを考えるあなぐまの姿を見て、他人を思う気持ちをもっと持たなければならないと思うのかもしれない。
あるいは、他人の気持ちを考えなさいと言われすぎて、もし窮屈な気持ちになっていたとしたら、この本で、もっと自分の好きなことをやっていいんだと、少し気持ちが楽になるのかもしれない。
他人に貢献したいという気持ちはやはり大切
でもやはり、他人に貢献したり、喜んでほしいという気持ちは、大切なことだと思う。
それが、自分の喜びにつながるから。
そして、他人が喜ぶことを探せる力が、世の中の人を、つまり世の中を動かしている。
そして、「他人が喜ぶこと」に「自分の好きなもの」が重なれば最強である。
読書感想文のヒント
読書感想文を書く人に向けて、こんな切り口はどうでしょうか?
- なぜ、あなぐまは、うさぎにニンジンを作ってあげようとするのをやめたのでしょうか?
- あなぐまくんは、なぜテーブルと椅子を庭に作ったのでしょうか?
- あなぐまくんに対して感じたことは何?
- 自分がやったことで、誰かが喜んでくれたことってありますか?
- あなたは、自分の好きなことをやってますか?好きなことはなんですか?
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グッとくる読書感想文の書き方と2018年課題図書(青少年全国コンクール) - Voyage of Life