Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

息子の前歯を抜いたはなし

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こんばんは。ぐもじんです。
昨日、うちの息子が、「パパ、歯ー、ぬいてくれへん」と言ってきた。(注:この写真の子は、息子ではありません)

息子の前歯は、1本抜けていて、隣りのもう1本の歯が抜けかけていたのだ。

ぐらぐらしていて、ごはんを食べづらそうにしていたのは知っていたから、そんなに違和感はなかったものの、息子のストレートな投げかけに対して「おお、まじか。」と思った。
そして、こんなに大事な任務をパパに頼んでくれたことへの誇らしさも噛みしめながら、息子の前歯を揺らしてみると、予想以上にぐらぐらだ。もう抜けそうだ。

これはいける!という気になり、前歯をしっかりと親指と人差し指でつかんだ。

じんわりと、引き抜き力をかけようと思っていたところで、息子は、なぜか通りかかった姉に視線を奪われ、頭がすっとわずかに動いた。

その瞬間、ピチッというかすかな音がして、息子の歯だけが、ボクの親指と小指に残った。

息子はしばらく気づいていなかったが、「お、抜けたなあ」というボクの声を聞いて、「え?え?」と、ボクの親指と人差し指の間をかき分けて、自分の前歯を見つけて驚いた。
そして、にーっと笑った。

その口のまま、前歯があったはずの歯茎に手をやり、歯がないことを確認するやいなや、「やったー。ママ〜 」と、歯を僕から奪い取って、部屋を飛び出していった。

ぼくの指には、ピチッという、あの不思議な感覚だけが残っていた。


自分の前歯が抜けた瞬間の記憶は、ボクにはない。
しかし、前歯が2本抜けた状態で、最高の笑顔で写っている、黒部ダムに行ったときの写真があることは覚えている。

息子も、ボクのあのころの年頃になったのだなぁと、なんだかじんわりした。

ただ、嫁が、その後、息子にベランダから歯を投げさせてたけど、誰かの庭に飛んでっただけじゃないかなぁということが、少し気になっていた。