Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

伸ばしたいなら離れなさい(サッカーで考える子供に育てる11の魔法)の読書ノート

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こんばんは。ぐもじんです。

昨日は息子のサッカーの試合でした。

試合を見ていると、ピッチの外から、ついつい、「そこだ。いけ!取れ!!負けるな!!!空いているところを見ろ!」と声を張り上げたり、試合の合間には、「あの時、なんで行かへんの?」と言っちゃったり、うるさいオヤジになってしまいます。

何かに気づいたり、勇気を振り絞るきっかけになればいいな。

そんな気持ちで言っているつもりなのですが、先日、同じような感じで父親にゲキを飛ばされている、よその子が、少し悲壮な表情になっているのを見たとき、ボクのこの声かけって、プラスに働いているのだろうか?そんな疑問が湧いてきました。

子どもを伸ばしたいと思う親にできることって、いったい何なのでしょう?

 

ボクの気持ちを見透かしたかのようにAmazonが「伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法 (教育単行本)」という本をリコメンドしてきました。

そして、即ゲットして読んでみると、ぎくっ!真逆やん。ということがたくさん書いてあったのです。特にグッときたところ、感じたことを読書ノートにまとめておきます。

 

サッカーに期待していることはそもそも何だ?

サッカーしてプロになって活躍できる選手がどれくらいいるかを考えると、サッカー選手になるという夢は、現実問題としてはなかなか厳しいわけだ。

じゃあ、子供がサッカーをしている意味って何なのか。親としてサポートするならば、そのことをしっかりと理解しておく必要がある。

たくさん失敗して、そこから学ぶ機会を持てるのがスポーツのよさだが、とりわけ、サッカーは、変わりゆく相手や状況に対して、いつどのタイミングでボールを取りに行くか、どう攻めるか。それを考える力が求められる。

状況をみて、自分で考えて、仲間と協力して、勇気を持って行動する力を養うこと。

これが、サッカーを通じて息子に学んでほしいことだとボクは思う。

 

大人は消えろ

少し前のワールドカップで、ドイツサッカーが復活したのは、クリエイティブな選手を育てるように、サッカーの指導方針を大きく変革したことがきっかけらしい。

コーチが望むことを察するのではなく、その基本戦略をベースにして、いまやるべきことをピッチ上で選手自身が考えて、やれるようになる必要がある。そのために子供たちの育成方法を変えたという。

子どもたちは、自由な時間と空間を与えられれば、自分で考え始める。

だから、大人はできるだけ消えろというのだ。

目の前の成果よりも、失敗させる。そしてそこから考えさせる。

自分で考えて、何かをつかみ取ろうという人間が、将来的に大きく伸びるのだ。

 

チェックすべき3つのこと

大人がときどきチェックすべきなのは、以下の3つが育っているかどうかである。

  • 主体性:自分で考えて動く
  • 自立:自分でやれる
  • 協働性:チームで成長する

 

答えを持つな

オシムさんの破茶滅茶なエピソードが印象的だった。言われたとおりにやって怒られるんだから、もう意味がわからないだろう。しかし、

答えなんてない。

常にそのときの状況で自分で考えよ。

そのメッセージは、とてつもなく伝わってくる。これが大事だと思った。

オシムさんは、日本のサッカーは、もっと試合をして学ぶべしということを言っていたらしい(数的優位の練習)。  

 

他者を感じろ

他人やチームメイトの動きを感じ、連動しながら、プレイをするということが大事。しかし、日本人はそこが弱いらしい。他人は他人。自分は自分。という垣根が高くなってきている。

一人で黙々と練習ということだけでは、やはり足りないものがある。

 

断定するな。指示するな。

断定しない、指示しない。

それが大事なようだ。

できるかどうか、やるかやらないか。

それは君次第。

だけど、大丈夫、できても、できなくても、

心配ないよ。

そんなスタンスがよい。

答えなんてないんだから、確かにそうなるわな。

 

考えさせるには、問いかけること。

断定しないとすれば、何を言えるというのか。

問いかけて、考えるきっかけを与えることだ。

何を言うかではなく、子どもの声を聴こう。

 

厳しく言い聞かせることはマイナス

昔ながらの体育会系の世界にあるような、厳しい口調で話をするのは、マイナスである。

それは、 脳科学、心理学的に証明されているらしい。

失敗を避難することなどなく、穏やかに、しっかりと対話をすればよい

 

大人の出番はこの3つ

大人は消えろというなかで、やはり出番があるとすれば、この3つである。

  • 考えるベースをつくる(物事の成り立ちを教える)
  • やりすぎにSTOPをかける
  • チャレンジしたくなるような壁を設定する(テングにならないように) 

 

まとめ

目先の失敗を避けさせようとするあまり、でしゃばりたくなる父親の自分がいます。

成功体験を少しでも積んで、自分に自信を持ってほしいという思いもあります。

勢いよく、平穏に港を出航してほしい。それにより得られることもあるので、ついつい防波堤を築いてしまうのですね。

しかし、そう遠くないうちに、子どもたちは、大海原に出て自分のエンジンで船を進めていかなければなりません。

だから、自分で考えて、周りの人と協力して、行動できる力を小さいうちから身につけておく必要があるのです。

そのためには、子どもたちに自由を与える必要があります。親は存在をなるべく消す方が良い。

しかし、誰かと会話することで、学びが加速するのは子どもの世界でも同じだと思います。その話し相手として、答えめいたものを教えてくれるわけでもない存在として、ボクは、絶妙な距離感で、子供たちに寄り添っていきたいと思います。

答えなんてない、子育ての大海原にて、一つのコンパスを拾ったように思う。