Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

新型コロナウイルスによる入国制限中の渡航

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6月にフランスに赴任してから、もう3ヶ月がたってしまいましたが、

今回の渡航について、忘れないように、少し書いておきたいと思います。

 

まず、家族5人で片道切符でヨーロッパへ渡航するということ。

これだけでも、ボクらにとってはドキドキするような初めての経験でした。

 

今回は新型コロナウイルス第一波の影響が高止まりしていたような時期で、ヨーロッパは一部の例外の人以外は入国できないという、入国制限がありました。

ボクは、どうやら、その例外にあたるハズだということで、それを信じて乗り込んだわけです。

 

現地の入国審査の雰囲気などは、よくわかりませんでした。

審査官の気分ひとつで厳しく見られるかもしれないとか、本当にボクだけでなく、家族も入域させてもらえるのかなど、全てを悪い方向に想像してしまうと、とても行ける状況ではありませんでした。

 

しかし、やはりボクを待っている仕事があることはもちろん、家族が宙ぶらりんの状況で過ごしている状況を打開するには、すこしリスクを背負ってでも、可能性が出てきたタイミングでの渡航にトライする覚悟をしたのです。

 

とはいえ、サラリーマンたるもの、会社組織の判断がなければ、何もできないわけなのですが、そういった家族の状況にも配慮を頂き、行ってこいということになりました。

 

結局、本人の意志は完全に問われますので、覚悟がなければ話は進まない。

このことは、改めて思い知らされましたけれど、まぁそりゃそうですよね。

 

成田経由でフランスへ

費用などの点から、エールフランスでいくことになりました。

当時、関空からの便がなくなっていたので、成田発となりました。このため、前日に成田空港近くのホテルに入るために、大阪伊丹空港から羽田空港に飛んで、羽田から成田へリムジンバスで移動しました。

閑散とした成田は、異様な雰囲気でした。

 

エールフランスのチェックインは、とてもスムースでした。

ここで、止められたらどうしようかと、ドキドキしていましたが、会社に準備してもらった航空券(片道)、フランスへの入国時に必要な書類を持っていることと、まだビザが残っていることを確認され、あっさりチェックインできました。

 

そして、日本出国もスムースなものでした。

渡航は止めるべしという勧告が出ている国への渡航なので、なにか、もう少しやりとりがあるかとは思いましたが、少し真剣な表情の家族5人に、やんごとなき理由があることを感じ取っていただいたのかもしれません。

 

搭乗の少し前に、やたらと高いコロッケバーガーを食べたのを覚えています。

そして、搭乗直前に開いたセブンイレブンで、日本茶とおにぎりを買いました。

 

シャルルドゴール空港での入域審査

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がらんとした機内。

プレミアムエコノミーですが、まあやはり長時間はキツいです。

 

パリのシャルルドゴール空港 では、入域審査はもちろんですが、そもそもトランジットの時間が1時間ちょっとしかなくて、そこでマルセイユ行きの便にのれないと、その日はもう飛ばないという状況で、ダブルで心配でした。

 

トランジットの番号(ゲートKに到着して、Fへ向かう)をチェックし、入域ゲートに向けて、競歩のように歩いていく5人家族。

ようやくそれらしきゲートにたどり着いたのですが、なぜか、まずは手荷物検査を通過する必要がありました。

 

国際線に乗ってやってきた我々が、なぜ手荷物検査する必要があるのか、よくわかりません。

結局、X線チェックはもちろんOKですが、やはりペットボトルの水などが没収されてしまいました。例の、捨てるか、今飲むか、どっちかだ。みたいな、セリフを言われてしまいました。

もちろん、日本茶は一気飲み。

そりゃそうでしょ。日本茶だよ!

 

そしてついに、入域審査。ボーダーポリスというのでしょうか。

珍しい奴らがきたぞという感じで、彼らは、引き出しから、何か規定が一覧になっているようなメモを確認した後、書類の提示を求めてきました。

 

準備してきた家族5人分の書類が、ついに日の目をみることになりました。

書類は2つありました。(今現在は、この書類は要らなくなったと聞いてますが、)

一つ目は、こういう理由で、私は例外的に入国するのですというもの。

二つ目は、私には、咳や鼻水や熱などの、疑わしき症状はまったくありませんという宣誓書。

これらをさらっと見た彼らは、少し言葉を交わしたあと、どうぞーという感じで、5人を通してくれました。

 

入れた。

この瞬間の成立を、どれほど心配して過ごしてきたことか。

 

まず、家族5人。誰かが、鼻水出たり、熱が出たりしたら、どうしようか。

ここまできて、君に入域の資格はない。帰れと言われたらどうするか。

あるいは、本人だけ入域できると言われたらどうするか。

 

いろいろな頭の準備体操が、ハッピーな空振りに終わった瞬間。

我々5人は笑顔でその一線を踏み越えたのでした。

あまりハシャイでしまうと呼び止められるとも限らないので、「よし!」と、小声で、目配せして、みんなで喜びを分かち合った瞬間。

ボクはぜったいに忘れないと思います。

 

マルセイユ空港へ

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 トランジットで、マルセイユ便の乗り場へ着くと、たくさんの人たちがゲートが開くのを待っていました。

 

その間に水を買って、トイレに行ったりして、飛行機に乗り込みましたが、搭乗に時間がかかったようで、飛行機は30分程度遅れました。

 

マルセイユ空港には1時間ちょっとで到着。18時30分くらいだったと思います。

そこで、預けていた荷物10個を無事にゲットして、そのまますんなりと、マルセイユ空港の外に出たのでした。

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おわりに 

これほどプレッシャーのかかった渡航は、一生のうちで、もうないだろうと思います。

そう願いたい。

 

それにしても、みんな風邪とか引かないで、よく頑張ってくれた。

行ってこいと送り出してくれた会社、友達、家族。

そして、来仏の準備を整えてくれたフランスの皆さん。

みんなに感謝です!