インドのデリー首都圏が猛暑に見舞われ、電力消費急上昇により停電が発生しているらしい。
同首都圏では7日、最高気温が47.8度に達し、電力消費が急上昇した。その結果、市内の一部で停電が発生し、市民の怒りを買った。また、最近発生した雷雨の影響で送電線に被害が出ていることも、状況悪化に拍車をかけている。
インドの電力会社は送電設備の老朽化と、慢性的な燃料不足により綱渡りの電力供給が続いている。(ロイター)
それにしても、47.8度って今までの頭になかった数字だ。
温度計がおかしくなったのではないよね?
地球環境の異常なのか、一時的ななんとか現象なのかわからないが、こうなったときに、電力需要が急騰し、電力供給力に余裕がないと確実に停電に至るということだ。
猛暑の中で停電って、もう最悪だろう。怒りが生まれるのもわかる。
しかし一方、日本では電力自由化に向けた動きが加速しているけれど、これはどういうことを意味するのか。
日本の電力自由化が意味するもの
日本の電力自由化の動きが加速している。
いいこともたくさんあるのだろう。
電力会社選べます…自由化法成立、値下げ期待も : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
電力自由化のメリットはユーザが電気を選べることだ - Voyage to the Future
競争が行き過ぎて電力供給が不安定にならないよう、すべての小売り事業者に対し必要な供給力を確保するよう義務づけるとしています
上記のとおり、供給義務が背負わされるようだが、いくら供給力を確保するように義務付けるといっても、コスト競争にさらされた電力会社が、急な需要増加に対応できるかというと難しいだろう。
そういう意味では、新規電力会社はどこまでこの供給義務に対してコミットするかが問われているのだが、現実は難しそうだ。
猛暑などの想定外?のことが起きれば、必ず停電は起きるということになる。
そうすれば、熱中症などによる死者も出てしまいかねないし、産業の競争力にも影響するだろう。
そういう意味では、日本という国として電力の余裕をどれくらい確保しておくかというのは、国としての課題であるが、電力自由化によって国はコントロールできなくなる。
想定外の事が起こったせいで発生した福島第一発電所の事故。
通常時の電気代を安くし、選択の自由を与えるというメリットだけに焦点をあてず、それとともに、想定外の状況となったときに対応できる別の施策も併せ持たなければならないだろう。
それは、国の仕事だと思うんだけどね。