Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

ポルトガル/三浦知良選手が移籍したUDオリヴェイレンセの試合を観戦

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こんにちは。ぐもじんです。

今回、ポルトガル旅行に行こうと決めたのは、ポルトガルが、いつか行きたい国リストに入っていたというのもあります。

しかし、それだけではありません。

 

三浦知良選手がポルトガルのチームへ移籍されたんです。

 

憧れの存在

はじめてカズさんを見たのは、36年くらい前。

ボクは当時福岡で、小学生のサッカーチームに所属しており、チームでキリンカップに連れて行ってもらったのです。

当時、プロサッカーが存在しなかった日本。

プロになるために、15歳でブラジルへ飛び出していった選手が凱旋して試合するということが話題でした。

ちなみに、対戦相手はもう一人の日本人プロサッカー選手の奥寺さんがいるドイツのブレーメンでした。

試合詳細レポート|過去の試合レポート|サッカー応援|キリン

 

試合の細かなところは忘れてしまったのですが、高校生の若さでブラジルへ飛び込み、もがき、実力を認められる。そんな勇気と努力の人がいるということに、小学生ながら驚いたことを覚えています。

それ以来、憧れの存在でした。

 

不安と期待のなかで挑戦をつづける姿勢

今回、55歳という年齢で、また海外のチームに飛び込むという選択をされた、カズさん。

細かい心情は、やはり計り知れないのですが、連載のコラムを目にして、もう改めての感動しかありませんでした。

これ読んだ夜、寝れなかったです。

グッときた文章たち。少し抜粋しました。

  • 我ながら、大変なところへ来たもんだなと思います。
  • 「苦労」というものを僕はもう一回味わいたいと思っている。
  • ここから成長したければ、今回のような環境に来るべきなんだ。
  • 人間として一番成長できるのはおそらく、一番苦労する道なんだ。
  • 僕は恵まれているよ、苦労ができるんだから。
  • 成功したいと踏み出した時点で成功は始まっているよと、かけられた言葉もよみがえってくる。
  • 不安と期待がない交ぜの渦中にいられるのは幸せなことだ。
  • 何か得るものを手に帰れるのならば必ず先々で生きてくる。選手として生きる僕の前に、失敗も何もない。
  • でも、必ず試合に出て帰ります。40年前と同じようにそう思える自分がいる。

日本経済新聞 コラム記事 | 三浦知良オフィシャルサイト

 

もうすでに、レジェンドですから、いい立場で、もっと身体に優しく、日々を過ごすことはできるんだろうと思います。

それでもなお、とんでもないところに自ら飛び込んで、何かを得ようとしている。

 

ボクたちは、いつからか、勝ち目のある勝負かどうかをまず見極めることが癖になっているような気がします。

ボク自身も、そういうものを振り切って、フランスに飛び込んできたつもりですが、どうしても、失敗が怖くなりますし、楽をしたい自分が出てきます。

 

予想がつかず、勝算もない世界では、確実にもがくことになります。

結果がついて来なければ、他人からは失敗と言われるかもしれません。

そういう中で、心を前向きに保って、日々に立ち向かおうとしているカズさんの姿は、どんな感じなのか。

そしてポルトガル2部リーグの試合とは、どんな場所なのか。どんなチャレンジなのか。

 

移籍間もない状況で、試合に出ることはまだないだろう。

しかし、姿を一目でもみたい。

試合に行こう。と決めました。

 

試合を見に行った

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リスボンからポルトへ向かったその日、家族をポルトに送り届け、ひとりでトロフェンセというチームのスタジアム(エスタジオ・ド・CDトロフェンセ )へ車を走らせました。

カズさんのオリヴィエイレンセにとっては、アウェイ戦です。

 

スタジアムに着くと、チケット販売は、近所の子供が手伝ってやってる感じでした。

ポルトガル語はわからなくて、とにかく買えたのは、ゴール裏の席でした。

それでも、スタジアムに入った瞬間、カズさんがボックス席にいるのがわかりました。

カメラマンの方が優しすぎて、それがカズさんで間違いないことも確認できました。

やはり試合には出ない。

しかし、姿がある!

心が躍りました。

 

試合は逆転負け

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2部のリーグなので、観客が少ないし、スタジアムとピッチの距離が近い。

ものすごい臨場感のなかで試合が始まりました。

それにしても、選手の身体がゴツい。

スピードもある。体と体がぶつかり合う音が聞こえる。

強引なプレーも多い。

キーパーとサポーターが喧嘩をしたりする。

地元のボールボーイがわざとタイムリーにボールを渡さなくて、アウェイサポーター(オリヴェイレンセ側)に怒鳴られる。

体力がなくなってきたのか、ドリブルの仕掛けが単調で取られたりする。難しいパスが多くなる。

反則も増える。意外に審判はファールを取らない。サポーターが審判にヤジを飛ばす。

 

そんなふうに感じました。

こんな荒々しい環境で、かつ、結果が求められる世界で選手たちは戦っている。

 

カズさんは、仲間の選手と会話したり、プレーに手をたたいたり、抗議するように肩をすくめたり、チームのひとつひとつのプレーを熱く、しかし冷静に見ているようでした。

そして、全体的に笑顔でした。

 

もらった勇気

こんな環境で、カズさんはどう挑むのだろうか。

試合の後、心の中に少し熱いものが流れ込んでいるのに気づきました。

勇気みたいなものです。

 

まだまだなんでもやってやろう。

明るく前向きに。

失敗も何もないんだから。

 

試合後、帰りに向かうカズさんに握手して頂きました。かなり幸運でした。

 

優しくて明るい!

その後ろ姿を目に焼き付けました。

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本当にありがとうございます。

心から応援しています。

今回、この地に来て、この挑戦の凄さの解像度が更に上がりました。

それでも、「必ず試合に出て帰ります」と思えるカズさん。

もうそこで挑戦されていることに、尊敬と感謝しかありません。

 

ということで、

それでは今日はこの辺で。