花王でプロジェクトマネージャをされているという美崎栄一郎氏の著書「「結果を出す人」はノートに何を書いているのか。」を読んでみました。
これまで培ってきた経験の中でつかんできたノートの取り方などをまとめられた本であり、即実践してみたいと思ったアイデアがいくつかあったので、挙げておきます。
☑3冊のノートを使い分ける
筆者は、以下の3種類のノートを使い分けることを推奨しています。
- スケジュールノート(サイズ:A6など)
- メモノート(サイズ:ポケットサイズ)
- 母艦ノート(サイズ:A5など)
これまでボクは、すべての仕事関係の情報をA6サイズのノートに一元化する方向でやってきました。
これは、「情報は1冊のノートにまとめなさい」を読んだ影響です。
この方法で、携帯性に優れたノートにすべての情報があるという状況を作ることにそれなりに成功し、5年くらい続けてきました。
しかし、考えを一歩拡げたり、まとめたりするノートとしては、A6サイズは小さいので、別のA4に落書きをして、それはスキャンして別で管理する方法などの方法をとってきました。
しかし、それでは情報の一元化は難しくなるので、今回この本で推奨されているようなA5サイズなどの「母艦ノート」を一元化のベースとし、携帯性はA6サイズなどの別ノートで確保するというやり方は試してみる価値があると感じました。
☑メモノートと母艦ノートを連携させる
メモノートと母艦ノートの使い分けと連携が大切になります。
・生まれたタスクやアイデアをその場でメモノートに書く
A6のメモノートは常に携帯し、タスクが産まれたり、アイデアが出たときに、即座にキーワードだけでもメモします。
何かに集中していくためには、ふと出てきたアイデアを忘れる必要があると筆者は言います。「忘れるためにノートに書きだす」ことができる環境を整えておくのです。
・メモノートをちら見して移動時間にアイデアを出す
移動時間には脳が働きやすいと言われますが、移動時間に課題やアイデアについて考えるというのは、良い方法です。
筆者は、電車の乗り換え時にアイデアを考えるために、メモノートで課題をチェックしてから電車を降りることなどを提案しています。
メモノートは、それくらい携帯性に優れた小さいイメージのものとなります。
・母艦ノートでアイデアを拡げ、考えをまとめる。
情報を一元化することは、やはりこの本でも提唱されています。
課題やアイデアのキーワードを書いたメモノートを母艦ノートに貼り付けて、その周りにアイデアを拡げるメモを書いたり、考えをまとめたりすることで、メモノートと母艦ノートをつなげるのです。
母艦ノートに貼り付けることを考えれば、メモノートは少し大きめの付箋タイプのものでよいのかもしれません。
☑会議中のノートに結論の予想を書く。
会議のノートには、まず目的「何を決めるか」を書きます。
次に、会議の結果「何を決めたか(いつまでに、誰が、何をする)」を書きます。
そこまでは普通ですが、面白いと思ったのは、会議の結果(結論)について、まず自分の予想を書いてみるというものです。
自分の予想が合っているか?という気持ちで会議を進めていけば、会議の先読み能力も高まるし、ツマラナイ会議も少し面白くなるかもしれない。グッドアイデアだと思いました。
☑予想外の仕事に対応するためのバッファーを持つ。
予想外の仕事に対応するためにはバッファーが必要です。
工場のモノづくりなどでは当たり前の考え方ですが、デスクワークを主とする自分の仕事には取り入れられていません。予想外の仕事の依頼が来たら、残業でカバーしてきたのです。
しかし、残業にはきりがないですから、安易にそこに頼るのではなく、平日水曜日の午後は会議を入れない時間帯を作るなどという積極的な仕組みを自分の中でつくってみるのはいいかもしれません。
☑タスクの作業時間はスケジュールにシールを貼って確保する。
月間スケジュールなどに、貼ってはがせるタイプのシールで、ある作業の枠取りをしておけば、もし計画がずれても、その時間を確保しやすくなります。
計画をずらさないという気持ちも大事ですが、やむを得ないことを想定して、ずれても自然消滅しないように、シールで枠取りするというのは面白いと思いました。
☑タスクは付箋で横に出す。
ToDoリストの代わりとして、タスクを小さめの付箋に書いて、ノートの右側(期限の日付が出るように)に出るように貼っていくという提案がありました。
今までは、大きめのメモにタスクを書き出しては消し込んでいくやり方でしたが、どうしても長く消えないタスクが残ることがあって、そのせいでメモごと残すか、転記していくという手間が発生していました。
母艦ノート(タスクを書き出したメモノートの場所)に出すのが良いのか、スケジュールノートに出すのが良いのか、いいやり方をつかまないといけませんが、試してみたいです。
☑読書ノートはアクションプラン
読書ノートは、今後のアクションにつながるモノを書くということが書かれていました。読書して、へーで終わっていては意味がないということです。
そういう考え方もありますよね。
☑ノートの検索性が鍵
ノートに書いたことを探すことは、なかなか難しいです。
アナログメディアのデメリットの一つなのだと思います。
「情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)」の本でも、ノートのインデックスは日付ごとに主題をデジタルで打ち込んで検索性を高めるということが書かれていましたが、なかなかそこまではできていません。
ボクは、確かあのころにそういうことがあったから、ノートに何か書いていないかな?と言ってノートをめくると、探していたものが見つかる。そういう感じでやってきました。
この本の筆者は、ノートの表紙を手掛かりに探す というようなことを書いてましたが、なかなか難しそうな気がしてます。
EVERNOTEなどのアプリを使って、なんとかならないか、少し模索が必要そうです。
☑まとめ
というわけで、今日は、「「結果を出す人」はノートに何を書いているのか」から得られた気づき、取り入れたいアイデアをまとめてみました。
ボクの勝手な解釈で書いているところもあるので、気になられた方は、是非原著をあたってみてください。
「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)
- 作者: 美崎栄一郎
- 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
- 発売日: 2009/09/11
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実践編というのもあるみたいです。
「結果を出す人」はノートに何を書いているのか 実践編 (Nanaブックス)
- 作者: 美崎栄一郎
- 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
- 発売日: 2010/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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