STAP細胞の研究論文に不正があったとされる問題で、理化学研究所の小保方晴子氏は4/9に記者会見を開いたようだ。
「論文撤回せぬ」「200回以上作製」 小保方氏会見:朝日新聞デジタル
この件のポイントは以下のとおりである。
■STAP細胞の存在は真実か?
この個人的に追い込まれた状況で、記者会見を開いて反論しようというのは、よほどのことだ。
もし、小保方氏がとんでもなく頭がおかしくて、平然と嘘をつける人間でないのならば、STAP細胞の存在は真実なのかもしれない。
■科学という世界では、真実かどうかは関係ない。
理研は、STAP細胞の有無は今回の調査対象ではないということ。
つまり理研のスタンスは、真実かどうかは関係ないということだろう。
科学という世界では、真実はどうなのか?はさておき、それを客観的に立証し示せなければならない。それには同意する。
例えば、
人間の脳はヨーグルトを食べれば若返る。という論文があったとする。
それはひょっとしたら、真実なのかもしれない。
しかし、それが論文などで科学のルールに従って、客観的に示されなければ、単なる仮説であり、真実とは認められないのだ。
立証のプロセスが大切であり、「結論に影響ないから撤回しない」という発言は、疑問である。
■理研がねつ造や改ざんと位置付けたことが問題
そういう中で、理研は淡々と、「客観的に立証できているとは言えないため、論文を撤回させたい。」と言えばよかった。
そしたら、小保方さんも、素直に認めただろう。
しかし、この言い方をすると、理研のチェック機能が問われることになるから、「ねつ造」や「改ざん」と位置付けたのだろう。
そうなると、個人としては反論しなければ、社会的に悪者にされる。ここは泣き寝入りするほど、小保方氏は弱い人間ではなかったということだ。
■小保方氏は真実というならば、しっかりとした論文を再発表せよ。
STAP細胞というのは、大きな発見なのだから、真実であることに自信を持っているならば、しっかりとした論文に仕上げて、再度発表すべきだ。
(そこを中途半端なもので、急いで出すことになった背景がわからないが、大きな発見であるならば、そこは普通ならば、着実にやると思うのだが・・。)