何事も、出口戦略を考えておくことは大切だ
何事も、最悪のケースを想定し、その時の対応を考えておくことが大切である。
そうすれば、思い切ってチャレンジできる。
今回は、いま盛り上がっている東京都知事選2014について考えてみた。
選んだ都知事がもしダメダメだったら、すぐに辞めさせられるのだろうか?
2016.6.2加筆:最近は舛添都知事の公費流用の話が盛り上がり、多くの人がこの記事を読んでくれているようです。辞めさせるための3つの方法は、最後の方に書いてあります。ただ、我々が前回から学んだのは、次のアテもないのにとにかく辞めさせても、あまり意味がないということかもしれません。舛添さん、仕事はちゃんとやってるのかなあ。
都知事選の候補者がぱっとしない。
猪瀬前知事の突然の辞任を受けての選挙になったためか、立候補者の考えがまとまっていないように感じる。なんとなく頭にある自分の意見を、専門家との深い議論やデータの裏付けの確認などもなしに語っているという印象だ。
政治の実績という意味では、やはり舛添氏が安定感がある気がする。
しかし、2020年オリンピックに向けて、活力のある東京に盛り上げていけるのかという意味では、そんなに爆発力はないだろう。
かなり有力なことは間違いないが、無難という選択肢のように感じる。
即・脱原発と言っている候補者も多いが、日本の今の状況を考えれば、もっと図太く、したたかに、使える原発は使うことで得た資金を基に、省エネルギーや再生エネルギーの開発や福島第一原発の安定化に向けて、積極的に取り組んでいく方がよほど現実的だ。
貯金もそれほどない若者から、税金や年金をさらに搾り取っていけば、高齢化社会を乗り切っていけるとでも考えているのだろうか。
やはり家入一真氏の存在が気になる。
そんな今までの延長線上で、じり貧になっていく東京は見たくない。
そこで期待してしまうのが、家入氏である。
かれは、ソーシャルネットワークやインターネットを活用し、みんなで政治や政策を作っていこうというスタイルを提案している。
優しい革命というやつだ。
これは面白いことになるのではないか?
しかし、政治はそれほど甘くはない気がする。
一部の人間の心をつかめばよかったビジネスの世界と違って、政治は街に住むすべての人たちのことを考える必要がある。
そして、すべての人たちが満足するという政策は難しいなかで、民意を聞きながら、説明しながら、納得を得ていく必要がある。
どちらかというと、弱者への思いやりを重視する家入氏には、既得権益者の壁も立ちはだかることだろう。
そういう中で、ニッチもサッチもいかなくなることだってありうるだろう。
彼は、勇敢なチャレンジをしているのだから。
万一ダメだったときには辞めさせる方法はある。
もし、家入氏が都知事になって、万一このままでは厳しいなということになれば、4年の任期を待たずして、知事を辞めさせる方法はある。
次の3つだ。
- 議会が知事を不信任議決する方法:知事への不信任議決権|都議会のあらまし
- 署名により国民投票を行う方法:以下参照
- 議会やマスコミがいじめて辞任させる方法:(議会が解散されなくて済む)
選挙権のあるもの(有権者)の3分の1以上(40万を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上)の署名を集めて選挙管理委員会に請求できる(地方自治法第76条第1項及び第81条第1項)。
請求が有効であれば、請求から60日以内に住民投票が行われる(地方自治法第81条第2項)。
解職投票において有効投票総数の過半数が賛成すれば、その首長(都道府県知事・市町村長)は失職する(地方自治法第83条)。
だから、思い切って、彼に賭けてみてはどうか。
だから、僕らもチャレンジをして、思い切って家入氏に賭けてみてはどうか。
もちろん、うまくやれない状況を自覚すれば、彼は潔く辞めるだろうし、そういう状況にならないようにうまくやれるような気がするのだが、我々としても、最悪そういう手段はあるから、心配はいらないと思う。