勉強、筋トレ、ダイエット等、何かを続けるためには、気合や根性だけでは無理ですよという話は、以下の記事のとおりであり、続けるためのテクニックは確かにありそうです。
しかし、先日ある本にて「意思力」という言葉に出会いました。
「WILLPOWER 意志力の科学」という本によると、思考や感情などをコントロールしたり、誘惑に負けないためには、やっぱり意思の力も大切なようです。
感情をどのくらい制御できるかは、単に根性というよりも、脳や体のコンディションにもよるのです。そこをちゃんと認識しましょうという話がいろいろと載っている本ですが、ポイントをいくつか拾ってみました。
意思力は消耗する。
思考を整えたり、感情を抑えたり、衝動や誘惑に耐えたり、集中を切らさずにパフォーマンスをおこなうときに、意思力が必要になります。
しかし、その量には限りがあり、これらを通じて意思力は消耗するのだそうです。
つまり、さんざん仕事でストレスを受けたあとに、何かを我慢せよとか、感情を抑えろとか、集中せよと言われても、だんだん難しくなるということです。
意思力の源はひとつ。
すべての種類の行動に用いられる意思力の出所はひとつらしいです。
仕事で意思力を消耗してしまうと、自分のやりたいことを続ける力も下がってしまいます。子どもと辛抱強くやさしく向き合うことも難しくなってしまうということです。
逆に、子育てや家族サービスなどでストレスを溜めてしまうと、仕事のパフォーマンスも下がってしまうということです。
感覚的にはわかっていたことですが、科学の実験として語られてしまうと、やっぱりそうなのかと納得してしまいます。
意思力はグルコース摂取で回復する。
意思力の回復には、脳のガソリンと言われるグルコースが必要です。
これは、低血糖症の患者は普通の人よりも集中したり、感情を抑えるのが苦手だということからわかったことのようです。
確かに、子供たちも、お腹が空いたら、顕著に不機嫌になりますし、ケンカも始まりますよね。夕方におにぎりを食べると、ついつい夜中まで集中して残業してしまったりもします。
集中力をキープして、仕事や勉強をするためにも、やっぱり食べ物って大事なんだと思いました。
ただし、砂糖や炭水化物などは短時間にグルコースに変わるので、血中のグルコース濃度の脈動が大きくなり、結局はグルコースが不足する状態になりやすいのだとか。
だから、よほどの短期決戦を除いては、いわゆる、低GIな食べものを摂取するのがよいみたいです。
GIは、Glycemic Indexの略で、食後血糖値の上昇度を示す指標のこと。つまり、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までに血液中に入る糖質の量を測ったもの (そもそもGIって何?|大塚製薬)
食パンより全粒粉パン。白米より玄米。肉や野菜、乳製品もいいみたいですね。
あとは、たんぱく質や食物繊維と一緒に食べることで、血糖値の急上昇を抑えられるようです。(食後の眠気は炭水化物のせい。避けるには、一緒に食べるものを選ぶこと | ライフハッカー[日本版])
意思力は鍛えられる。
何か新しい習慣を始めることで、意思の力は筋肉のように鍛えられるということです。(What the Research on Habit Formation Reveals About our Willpower and Overall Well-Being - - The Buffer Blog)
ちょっと姿勢を正すとか、そういう習慣を身につけていくことで、意思力も高まるようです。
ある意味、日常的に辛抱強く仕事をしていくことも意思力を鍛えていると言えるのかなと思ってしまいますが、消耗しすぎないレベルで、ぐっと負荷をかけるようなイメージなのかもしれません。
むすび
何かを決定するためにも意思力は大切になるみたいです。
人生の決定を先延ばしにしないためにも、意思力というものへの認識は大切だなと思いました。
また、雑にやってしまってはいけないような大切なことを、空腹を我慢しながら無理に行うようなことは避けたいと思いました。プロテニス選手がゲームの間にバナナを食べるように、コンディションへのこだわりを大事にしたいものですね。