こんにちは。
結局、フランスでは、クリスマス休暇の重要度が半端なく高くて、ロックダウンも解除された中で、新型コロナの感染者の数は1日1万人くらいで高止まりしており、ワクチン接種の効果もまだまだこれからとなる中で、フランスで初めての年末年始を過ごすことになった、ぐもじんです。
いつもならば、年末に今年読んでよかった本などを、読書リストを振り返りながら紹介するのですが、今年はちょっと状況が特殊すぎました。
ざっくりと振り返ってみたいと思います。
フランス渡航前
今年、新型コロナウイルスにより、世の中が深い深い霧に包まれたなかで、ボクと家族はフランスへ赴任するという大きな船出のタイミングを迎えることになりました。
4月1日に赴任するということは、さまざまな議論の末にようやく決まったわけですが、そうと決まった以上、4月1日に向けて準備を整えてきたわけです。
様々な手続きが、とても面倒くさいと感じてしまったのは事実で、ああ、ちょっとボクも歳を取ったのかもしれないなあと感じたことを思い出します。
しかし、新型コロナの感染による、その霧がこのまま収まるのかどうか、世界中に広がってしまうのかどうか、誰にもわからない中で、楽観論や悲観論が渦巻き、テレワークや外出制限が推奨されるなかで、頭はフル回転でした。
いつになれば本当に船出ができるのか。
船出をできないとしたら、家の引っ越しなどの手続きを中断するのかどうか。
子供たちの学校をどうするのか。
常に考え続ける必要がありました。
時間があれば、常にニュースをみていました。
そして、フローチャートを書いてケーススタディをし、家族で話をして、方針を合意する。
両親にも相談したり理解を求めるし、会社とも話をしていく。
そして、また新しいニュースや会社からの方針が出されると、そのシミュレーションを修正する。
そんな目まぐるしい対応を繰り返しながら、6月の渡仏を迎えたわけです。
渡仏後
その後、フランスに赴任してからは、まずは生活を整えることに2ヶ月くらいを要しました。Airbnbで見つけた仮アパートに住みながら、銀行口座をつくり、学校の近くで家を探し、車を購入し、子供たちにフランス語を教えてくれる家庭教師やサマースクールを探したりしました。
もちろん、家族が退屈しないように、そして、この夏はこの夏で2度とないわけですから、旅行にも行きましたが、そういった生活の立ち上げと並行して、仕事の立ち上げを行うということは、なかなか大変でした。
国内企業でどっぷりとやってきたボクにとって、赴任先の海外組織に定着するということは、想像以上に簡単ではありませんでした。
まず、組織の一因として英語で仕事をしていくためには、スピードが速く、煩雑な英語についていき、タイムリーに反応を表現していかないといけません。
何が彼らのスタンダードなのかわかりませんが、会議はすべてSKYPEなので、身振り手振りは通用しません。
仕事内容も、ボクにとっては目新しくて、建設しようとしているプラントの全体像、組織のプラットフォームとなっているITシステム、組織体制や意思決定プロセスを把握する必要がありますが、そこまで手取り足取り教えてくれる人がいるわけでもありません。
そんな中で、情報をつかみとり、人間関係を構築していかなければならないわけですが、少なくともスピードの観点で、これまでの自分の英語は全く通用しないということがわかったので、毎日必死でした。
ありとあらゆる英語学習本を読みつつヒントを探りましたし、シャドウイングなどの英語トレーニングを毎日続けながら、自分の状況や考えや依頼を英語で行う(当たり前ですが)ということを仕事の中でやり続けました。
そして、海外の組織では、押しの強いフォロー、アピール、ロジカルな説明が日本以上に求められるということを体感しました。
この半年で、英語は少しはマシになってきましたが、まだまだ足りない。
気を抜くと日本語脳に戻ってしまいますし、もっともっと細やかなコミュニケーション力を高めたいという気持ちでいっぱいです。
そんなこんなで、40代半ばのオジさんが、まったくゼロからの新入社員のように、走り回りながら、当たって砕けて、必死で走りまくって過ごした6ヶ月でした。
これは、正直、かなりキツかったです。そして、とても勉強になっています。
フランスでも、第二波のロックダウンもありましたし、子供たちは学校に9月から3ヶ月毎日通ったこととか、振り返ると、この1年は相当しんどかったですね。
そして、今こうして、家族みんなが元気に過ごしているということ。
そのためには、きっとボクらの頑張りとはまた違ったところで、たくさんの人たちに助けてもらったし、支えてもらっているほかに、単に運がよかったということも大いにあるのではないかと思います。本当に、感謝しかありません。
そんなわけで、なかなかブログもかけていませんが、毎日の暮らしの中は、田舎ではありますが、とても刺激的で、伝えたいことがたくさんあるんですよね。
来年は、もう少し書きたいと思います。
皆様も、良い年をお過ごしください。
以上ーです。