どもっ、ぐもじんです。
本年もよろしくお願いします。
「2018年の抱負」の一つに、筋トレを継続していくというものがあります。
昨年、teststeron氏の本「筋トレが最強のソリューションである」を読んだことをきっかけに、プチ筋トレに目覚めていますが、これに拍車をかけようというわけです。
筋トレ継続のポイントは、ボクにとっては自宅でできることです。だって、ジム通いは仕事の状況しだいですぐに挫折するから。実際に、何度かジムに契約しては退会するということを繰り返してきました。
そして、今回出会った「プリズナートレーニング」は、ジムなどの器材に頼らない自重トレーニングのほうがむしろ最強なのだという本で、説得力もあったので、これを自宅でのプチ筋トレに取り込んでいます。
ときどきエクササイズの要点などを思い出すためにこの本を見返しているのですが、自分用のメモを兼ねて、今回記事にまとめておきます。
真のパワーは、筋肉の大きさよりも関節や腱の強さから生まれる
真のパワーは、筋肉の大きさではないらしい。関節や腱の強さから生まれるというのだ。そして、筋肉の一部ではなく、筋肉、腱、関節、神経系を、統合された一つの単位として動作させ、同時に鍛えることができるのが自重トレーニングだ。自然な動きの中で体をコントロールして動かすことで、機能を高めるためのトレーニングになっているのだという。
だから、本当に強いのは、見た目を重視するジムで鍛える人たちやボディビルダーよりも、自重筋トレをしている人だと筆者は主張している。片手での腕立て伏せやスクワット、懸垂ができるボディビルダーは少ないが、自重筋トレを極めたものはそれができるというのだ。
そして、ジムで鍛える人の動作は不自然なために、関節を痛めやすいという問題点も指摘している。
筋トレをする以上、見た目の変化が励みになるから、見た目も大事だとボクは思う。しかし、真のパワーというのはまた違うようだ。関節や腱を含めて生み出される強靭なパワーを得るには、自重筋トレが有用であり、最強のトレーニングなのである。
自重トレーニングが最強な理由/「プリズナートレーニング」 - 1分★読書
キャリステニクスという自重筋トレ技術
自分の体重を使い、体を極限まで開発する技術を「キャリステニクス」と呼ぶらしい。
ひたすら腕立て伏せをするだけでは強さは得られない。そこには古来から構築されてきた鍛えるための技術や手順がある。
筆者は、この本の題名どおり、刑務所(アンゴラ刑務所)の中でこの技術をある師匠から習得したらしい。
刑務所では、強くなければ、弱いものイジメのターゲットにされてしまい、恐怖に怯える毎日になる。だから、生き残るために必死でトレーニングをしたのだそうだ。もちろん、ジムの器材などはない。利用したのは自分の体重のみである。
基本的な動作は6つ。それらによって、体全体の筋肉を働かせることができる。それを筆者は「ビッグ6」と呼んでいる。
6つの動作に対して、初心者からマスターに至るまでの10ステップのエクササイズが準備されている。少しずつ難易度が上がるが、ここを確実に踏まえていくことがマスターに至るための近道のようだ。プッシュアップを例に挙げると、いきなりフルの腕立て伏せを深く行うことはボクのような初心者には難しい。だから、「立ったまま壁を押すエクササイズ」から始まり、「膝をついて行う腕立て伏せ」などを踏まえて、最終的に「片手で行う腕立て伏せ」を行えるほどのマスターに至るステップが紹介されている。
では、ざっと紹介しておこう。
1.プッシュアップ
<働く主な筋肉>
- 胸筋、三角胸前部、上腕三頭筋
<このトレーニングの重要性と効能>
- 上半身の体幹周辺にある押す筋肉たちを開発できる。
- 深層筋や深部組織を鍛え、テニス肘やゴルフ肘などを起こりにくくする。
- プッシュアップにより血流が増加し、関節内にたまった老廃物を除去。癒着を防ぎ、ほぐしてくれる。
<方法・10ステップ>
以下の10ステップが挙げられている。括弧内は、「レップス(回数)×セット数」であり、初心者→中級者→上級者と、それぞれにふさわしい「レップスとセット数」をクリアしていけたら、次のエクササイズに進む。ウォールプッシュアップは、立ったままの壁を使った腕立て伏せである。これらの方法の詳細は、名前から動きをイメージするために、一度写真入りの本書をチェックしてもらうのが良い。ここでは、概要を思い出すためのメモとして、ざーっとまとめておく。(以下同じ)
- ウォール・プッシュアップ(10レップス×1セット→25r×2s→50r×3s)
- インクライン・プッシュアップ(10r×1s→20r×2s→40r×3s)
- ニーリング・プッシュアップ(10r×1s→15r×2s→30r×3s)
- ハーフ・プッシュアップ(8r×1s→12r×2s→25r×2s)
- フル・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- クローズ・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- アンイーブン・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ハーフ・ワンアーム・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×3s)
- レバー・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ワンアーム・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→100r×1s)
<主な注意点>
- 両脚を揃える。
- トップポジションで腕を伸ばしすぎない。
- 下げる時に息を吸い、上げるときに吐く。
- 2秒かけて下り、1秒止まって(優しく床などに触れる)、2秒かけて上がる。ゆっくりの方が効率的に筋力を発達させるし、関節にも優しい。
2.スクワット
<働く主な筋肉>
- 大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングス、内腿、股関節、ふくらはぎ、足
<このトレーニングの重要性と効能>
- 本物の強さは上半身ではなく、股関節と脚に宿るらしい。それを鍛える最善の方法がスクワットである。
- 老化の対策になる。まずは脚の若返りが重要。
- 体をバランスさせて安定を保つことで、つま先やかかとにある筋肉まで鍛えられる。
- 膝の老廃物を取り除き、膝周辺の筋肉や腱を柔軟にすることで、古傷を癒し、怪我のリスクを減らせる。
<方法・10ステップ>
- ショルダースタンド・スクワット(10r×1s→25r×2s→50r×3s)
- ジャックナイフ・スクワット(10r×1s→20r×2s→40r×3s)
- サポーティド・スクワット(10r×1s→15r×2s→30r×3s)
- ハーフ・スクワット(8r×1s→35r×2s→50r×2s)
- フル・スクワット(5r×1s→10r×2s→30r×2s)
- クローズ・スクワット(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- アンイーブン・スクワット(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ハーフ・ワンレッグ・スクワット(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- アシステッド・ワンレッグ・スクワット(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ワンレッグ・スクワット(5r×1s→10r×2s→50r×2s)
<主な注意点>
- しゃがんでいくプロセスにおいて、筋肉をできる限りコントロールする意識を持つ。
- 尻を突き出すのではなく、座る。
- ボトムポジションで1秒静止する。跳ね返らない。(これはビッグ6すべて同じ)
- 脚力のみで体を押し上げる。
- 可動域いっぱい(ハムストリングスがふくらはぎに押し付けられる)のフル・スクワットを目指す(これがマスターできれば、脚の筋肉すべてを均等に発達させられる)。
3.プルアップ
<働く主な筋肉>
- 広背筋、円筋、菱形筋、僧帽筋、上腕二頭筋、前腕、手
<このトレーニングの重要性と効能>
- 短期間で背中に大きな筋肉を作れる。
- 上腕二頭筋を作るための最高のエクササイズ。
- 指と手のひら、グリップ力が強くなる。
- 腹部と股関節にも強さをもたらす。
<方法・10ステップ>
いわゆる懸垂である。立って行うヴァーティカルプルから、最後は片手での懸垂への到達まで。ぶら下がるところが必要なので、ジョギング途中の公園などが狙い目です。
- ヴァーチカル・プル(10r×1s→20r×2s→40r×3s)
- ホリゾンタル・プル(10r×1s→20r×2s→30r×3s)
- ジャックナイフ・プル(10r×1s→15r×2s→20r×3s)
- ハーフ・プルアップ(8r×1s→11r×2s→15r×2s)
- フル・プルアップ(5r×1s→8r×2s→10r×2s)
- クローズ・プルアップ(5r×1s→8r×2s→10r×2s)
- アンイーブン・プルアップ(5r×1s→7r×2s→9r×2s)
- ハーフ・ワンアーム・プルアップ(4r×1s→6r×2s→8r×2s)
- アシステッド・ワンアーム・プルアップ(3r×1s→5r×2s→7r×2s)
- ワンアーム・プルアップ(1r×1s→3r×2s→6r×2s)
<主な注意点>
- 顎がバーを通過するところで止める。
- ボトムポジションでは、腕を伸ばしきらず、肘を10度曲げて、肩を締める。
- 弾みをつけない。
- 2秒かけて引き上げ、1秒停止し、2秒かけて身体を下ろす。ボトムでも1秒静止する。
- 時間がかかるので小さな進歩を楽しむ。
4.レッグレイズ
<働く主な筋肉>
- 腹直筋(シックスパック)、腹斜筋(ウエスト)、鋸筋、肋間筋、横隔膜、腹横筋、グリップ、大腿直筋、股関節前部
<このトレーニングの重要性と効能>
- 腹直筋だけでなく、上半身と下半身をつなぐ中間部全体が強くなれば、脚を引き上げたり蹴る力が強くなる。
- 胃壁が強くなる。
- 呼吸や消化機能をサポートする引き締まった腸が得られる。
<方法・10ステップ>
腹筋だが、頭を引き上げるより、脚を引き上げる方が推奨されている。横になった体勢から、最後はぶら下がって脚を水平に引き上げるところまでステップアップしていく。
- ニー・タック(10r×1s→25r×2s→40r×3s)
- フラット・ニー・レイズ(10r×1s→20r×2s→35r×3s)
- フラット・ベント・レッグレイズ(10r×1s→15r×2s→30r×3s)
- フラット・フロッグ・レイズ(8r×1s→15r×2s→25r×3s)
- フラット・ストレート・レッグレイズ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ハンギング・ニー・レイズ(5r×1s→10r×2s→15r×2s)
- ハンギング・ベント・レッグレイズ(5r×1s→10r×2s→15r×2s)
- ハンギング・フロッグ・レイズ(5r×1s→10r×2s→15r×2s)
- パーシャル・ストレート・レッグレイズ(5r×1s→10r×2s→15r×2s)
- ハンギング・ストレート・レッグレイズ(5r×1s→10r×2s→30r×2s)
<主な注意点>
- 脚を下ろすときに息を吸い、脚を上げるときに息を吐く。トップポジションで息を吐き切る。
- ニータックでは、脚を直線的に動かす。床面に触れさせない。
- ブリッジと合わせて、下背部と腹部をバランスよく鍛える。
- 脂肪が減ることで腹筋が割れる。 脂肪は体全体で比例するように減っていくから、局所的に減るわけではない。腹筋ばかりをしても仕方がないらしい。
5.ブリッジ
<働く主な筋肉>
- すべての脊椎筋、下背部、股関節後部、大腿二頭筋
<このトレーニングの重要性と効能>
- 筆者が世界中で最も大切なエクササイズとしてあげるのが「ブリッジ」。(ボクはこれまであまり意識してこなかった)
- 脳と身体をつなぐ脊髄を守る脊柱起立筋(背骨の筋肉)を強くしなやかにすることで、健康維持に効く。
- 背中や腰痛トラブルを回避、改善できる。
- 機敏になる。
- 持久力が増す。
<方法・10ステップ>
- ショート・ブリッジ(10r×1s→25r×2s→50r×3s)
- ストレート・ブリッジ(10r×1s→20r×2s→40r×3s)
- アングルド・ブリッジ(8r×1s→15r×2s→30r×3s)
- ヘッド・ブリッジ(8r×1s→15r×2s→25r×2s)
- ハーフ・ブリッジ(8r×1s→15r×2s→20r×2s)
- フル・ブリッジ(6r×1s→10r×2s→15r×2s)
- ウォールウォーキング・ブリッジ(下向き)(3r×1s→6r×2s→10r×2s)
- ウォールウォーキング・ブリッジ(上向き)(2r×1s→4r×2s→8r×2s)
- クロージング・ブリッジ(1r×1s→3r×2s→6r×2s)
- スタンド・トゥ・スタンド・ブリッジ(1r×1s→3r×2s→10-30r×2s)
<主な注意点>
- 脊柱がまっすぐではなく、アーチ状となるようにする。
- 股関節を床から高く持ち上げる。
- 腕と脚をまっすぐにする。
- スムースで深い呼吸をする。
6.ハンドスタンド・プッシュアップ
<働く主な筋肉>
- 上腕三頭筋、肩帯、僧帽筋、手、指、前腕
<このトレーニングの重要性と効能>
- 肩を傷つけることなく鍛えることができる。
- バランス力が鍛えられる。
- 脳に新鮮な血が行き届きリフレッシュできる。
<方法・10ステップ>
いわゆる逆立ちでの腕立て伏せ。
壁に頭と手の3点で倒立するところから、最後は片手で逆立ちして曲げて伸ばすというステップまで行けるらしい。ここまでいけばすごい。
- ウォール・ヘッドスタンド(30秒→1分→2分)
- クロウ・スタンド(10秒→30秒→1分)
- ウォール・ハンドスタンド(30秒→1分→2分)
- ハーフ・ハンドスタンド・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→20r×2s)
- ハンドスタンド・プッシュアップ(5r×1s→10r×2s→15r×2s)
- クローズ・ハンドスタンド・プッシュアップ(5r×1s→9r×2s→12r×2s)
- アンイーブン・ハンドスタンド・プッシュアップ(5r×1s→8r×2s→10r×2s)
- ハーフ・ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ(4r×1s→6r×2s→8r×2s)
- レバー・ハンドスタンド・プッシュアップ(3r×1s→4r×2s→6r×2s)
- ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ(1r×1s→2r×2s→5r×2s)
<主な注意点>
- 壁に手を近づけすぎない。
- 肘を外に出さない。
- 身体をまっすぐにしない。緩やかにカーブさせる。
まとめ
というわけで、自重トレーニングの6つのエクササイズとそのポイントをざっくりまとめてみました。具体的なエクササイズのイメージはぜひ本書でチェックください。
この本で、へーだと思ったところは以下でした。
- 見た目の筋肉だけでなく、本当の強さを鍛えるには、腱や関節が重要であり、それを鍛えるのは、自重による筋トレがベストである。
- ジムでの筋トレは、動きが不自然なため、関節を痛めるリスクがあるし、手軽ではない。自重トレーニングは手軽で最強。
- 初心者から上級者に至るまでのプロセスに必要なエクササイズが、細かいステップで詳細に説明されている。やれるところからやればいい。
ジムでの筋トレの方がよくて、やり方次第だよという面もありそうな気がしてますが、そのあたりご存知の方は、ぜひぜひコメントくださいませ。
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