Voyage of Life

3人の子育てパパが日常と読書から学んだコト

初めてのリモートワーク(在宅勤務)をした話

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こんばんは。

新型コロナウイルスの件、ヨーロッパの改善状況がはっきり見えてこない中で、日本にも緊急事態宣言が出されてしまい、なかなか厳しい状況が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

先日、ついに初めてのリモートワークを自宅で経験しましたので、そのことについて今日は書きたいと思います。

 

リモートワークを取り巻く職場環境

リモートワークは、働き方改革の波を受けて、会社の制度として認められてきていましたが、実際に活用するのは、子供が生まれたばかりの中堅たち。この1年は、そんな感じでした。

 

やはり、会社全体に、もちろんお客さんにも、リモートワークという働き方が認知されていないので、なかなかやりにくい環境だったんだと思います。

 

そんな彼らは、先駆者として覚悟を持って、歩んでいってました。

 

40歳も半ばのボクは、そんな彼らに対して羨ましいという思いもあったわけですが、子供はそこそこ大きくなっているので、子育てのためという理由は認めてもらえそうにないと感じてしまったことと、そもそも、ある製品の設計リーダー的な役割をしていたこともあり、現場に行ったり、あらゆる人たちとのコミュニケーションのハブになる必要もあったので、それはかないませんでした。

 

だから、そんな在宅勤務を選択した彼らを、最大限サポートしてきました。やっぱり、出社している人が割りを食うという事実を感じながらも。

 

ということで、少しまとめると、在宅勤務などのリモートワークを選択する人は、これまではかなり限られていて、それは、以下の理由によるものでした。

 

  1. まだまだリモートワークが認知されておらず、雰囲気的に、覚悟が必要な状況だったこと。
  2. 仕事の内容として、リモートではやりきれない部分が残っていること
  3. インフラが、全員分は揃っていないこと。

 

緊急事態宣言というトリガー

ところが、新型コロナウイルス対応のため、緊急事態宣言が出され、ボクの住む県も対象地域となったことを受け、大きく状況が変わりました。

 

外出自粛(法第45条第1項)が、どこまでのものなのか。会社方針をはっきりさせるのは、なかなか難しいものだったと思いますが、できる範囲で、人の接触を減らし、可能な範囲で在宅勤務をするという話になったようです。

 

本当に、こういうときには、リーダーの倫理観とか哲学が求められますね。

 

そんな中で、ボクは、とりあえず本来は、海外赴任するはずだったわけで(いつまで延期なんだろ)、それくらい仕事のタイミングは落ち着きつつあったわけですし、チームに仕事を引き継いできたわけですから、ボクは、もう、リモートでも十分やれる体になっていました。確認や相談などはメールや電話で対応できてしまう。

 

グッとニーズが高まった中で、リモートができないとすれば、全員分のインフラが揃っていないというところでした。

 

しかし、ざわめく社内の議論の渦の中で、そういう業務状況にあるボクに、限りあるインフラが回ってきたのでした。

 

リモートワークをやってみて感じたこと

リモートワークをやってみて感じたのは、これ最高やんということでした。

 

まず、通勤がないのは、すごくラクでした。

そして、休憩のときに、気軽に腹筋や腕立て伏せをできる。

そして、休憩のときに、子供とジャレあえる。

定時で終えたら、まだ明るいうちに、ジョギングに行けるし、ご飯を一緒に食べれる。

 

これは、確実に、ワークライフバランスのライフの方のクオリティがあがるわ。

まあ、そりゃそうですよね。

 

しかし、問題なのはワークです。

ワークがシャンとしないと、ライフも盛り上がりませんから(というのは、アラフォーの発想なのかもしれませんが・・)、むしろワークへの影響が大事だと思っています。

 

しかし、それについては、今の仕事の状況では、あまり課題にはならないと感じます。しかし、やはり急を要する決定が目白押しとなるような状況や、なにかリーダー的な役割を果たさねばならないならば、どのようにヒトとモノにスピーディに確実に接していくかというところが課題になりそうです。

 

だけど、まあ、確実に言えるのは、

 

職場に存在しているだけで、なんとなく仕事をしている感じになっていたオジサンたち(もちろん、ムードメーカという役割の方もいらっしゃるでしょうが)には、リモートワークは、自分たちがどう生きていくかという覚悟を、改めてはっきりと迫るものになるだろうなということです。

 

みんなからは姿が見えないので、アウトプットが全てです。

 

とにかく、チャットに発言する。文章や書類を作成して発信する。そういう形にして発信していくことを、強く意識しないと、存在価値がないことがはっきりしてしまうでしょう。

 

まとめ

ということで、初めてのリモートワークをした話でした。

 

まずは、チームや座席の周りの人へ、メールやチャットで、おはようの挨拶をしていくところから入りました。もう少し続けていって、感じたことを、また書いてみたいと思います。

 

それでは、今日はこの辺で〜。

海外勤務をめざすというアラフォーの野望

こんばんは。ぐもじんです。

昨日は出張でした。プロペラ機が揺れる揺れる。

こんなにプロペラの真横の席に座らせる必要はないんじゃないかという思いをこらえつつ、いつものように考えごとをしました。

出張の移動時間は、考えごとをするのが好きで、それはたぶん、いつもと違う空間で、違う景色を見ながら、一度ちゃんと考えなきゃというコトに向き合える時間が持てるからです。

昨日は、少し大きなテーマになったが、仕事と人生のことを考えたので、そのことについて今日は書きます。

 

今の仕事はGOODではある

今の仕事は悪くないし、嫌いではないんです。

そりゃあ、まあサラリーマンなので、とんでもなく理不尽な瞬間がときどきやってきたり、アグレッシブに動けないもどかしさを感じることもあります。

しかし、同じように苦しんでいるお客さんに喜んでもらって、ありがとうと言われたり、だれにもありがとうなんて言われないけれど、どう考えてもこれは世の中に役に立ったんじゃないのと自画自賛できる瞬間もあるんです。

そういう意味では、むしろ、そこそこGOODな状況かもしれないです。

ただ、転機みたいなことは確実に押し寄せてきています。

数年前、かなり難しく、貧乏くじと呼ばれたプロジェクトにアサインされたのですが、めちゃくちゃ仕事して形にしてきました。

そして、ひとつの区切りを迎えつつあるので、そろそろ、がらっと雰囲気を変えて、新しいチャレンジがしてみたいという気持ちが出てきています。

違う景色を見たいのです。(さもなくば、燃え尽きてしまうかも〜)

 

海外で働くという願望

実は、ここ数年、海外で働いてみたいという漠然とした想いを会社には伝えてきてはいました。

海外の文化を知って、視野を広げたい、コミュニケーション力を高めたいという言葉に落としこんでしまうと、なんとなく、ありきたりなミーハーな感じになってしまいます。しかしまあ、正直いうと、そんな言葉になってしまう。

イチロー選手も引退した40歳半ば、正確には44歳という年齢で、海外に出るというのは、やや遅すぎるのかもしれないし、そもそも英語もろくに喋れないという問題もある。しかし、完全アウェイな中で、やってみたいのだ。

これまでに培ってきた会社での人脈みたいなものがいっさい通じない、居心地の悪い中で、自分を試してみたいし、新たな経験によって、この先の人生を面白くしていく何かを見つけていきたい。

そして、家族で海外で暮らしてみたい。みんなで違う景色をみるのだ。苦労することもあるだろう。しかし、人とは違う経験を積むことが、これからの変化の著しい世の中で生きていくために、子供たちの貴重な財産になると思うのです。

だから、そういう希望は、一応は伝えてきました。

 

気持ちいいまでのスルー

しかしそんな個人的な希望は、気持ちのいいほどに、スルーされてきました。

仕事としては、今抜けられると業務遂行上厳しいという現実があります。まあ、それも一時的なモノだとは思うのですが、やはり手間がかかるのでしょう。

そして、個人の希望(わがまま)をそこまで拾う義理もなかろうという組織と個人のパワーバランスもあるでしょう。そんなにうまいポストは存在しないという巡り合わせの難しさもあります。

もちろん、本気ならば、とっとと会社をやめて、海外の会社への転職をすればいい。しかし、5人家族を支えなければならない親父として、その選択は最終手段です。

つまり、そこまでのリスクをとる覚悟があるわけでもないなかでのわがままなんですね。

 

タイムリミット

そうこうしているうちに、子供たちは大きくなってきました。

ボクが目の前のプロジェクトを前に進めるために、毎日と格闘しているうちに、姉は中学3年生。受験生です。チイ姉は6年生になり、中学受験したいなんて言っています。

仕事における数年はあっという間だが、子供にとっての数年は、とてつもなく大きいんですよね。

二人の娘は、次の3月でそれぞれ卒業して、4月からは新しい学校にいくことになるのです。そこを過ぎてしまうと、家族で海外というハードルはもう実質的に難しいでしょう。

ということで、はっきりしたのはタイムリミットが近いということです。

会社側に伝えてきた(そしてスルーされている)希望は、もう、今年度限りです。

これを改めて会社に伝えて、ダメなら、潔くあきらめて切り替えよう。

 

まとめ

出張先への飛行機の中で、そんなことを改めて思ったのでした。

昨日は仙台で、実は伊達政宗の墓である瑞鳳殿を打ち合わせ前に訪れました。

とても爽やかな日で、風が気持ちよかったです。

いい風、吹いてたなあ。

伊達政宗の晩年の句として有名なのがコレです。

馬上少年過
世平白髪多
残軀天所赦
不楽是如何

残された人生、楽しまずしてどうするのか!

政宗にも、背中を押された気がしました。 

宇宙兄弟に学ぶ、肩の力を抜いたリーダーシップの5つの心得

https://www.instagram.com/p/BjPGvkPnZGi/

出典:Instagram @power_books

 

ぐもじんです。

最近はあまり漫画を読んでませんが、「宇宙兄弟」は大好きです。

普通の人間であるムッタが、地味でありながらも、地に足ついた考えと行動で、自分の人生を切り開き、世界の人たちやプロジェクトを動かしていく。

そんなストーリーに埋め込まれたリーダーシップのヒント。

これを数々の名シーンとともに抽出した本「宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。」を読んで、ぐぐっときたところをまとめておきます。

 

WANTを大切にしよう

https://www.instagram.com/p/BjYvsYvH85e/

出典:@power_books 

リーダーって、どんな人なのか。

誰かに選ばれた優秀な人でしょう?

そんな風に思ってしまうときもある。

しかし、この本は断言しています。

リーダーとは、単に「リーダーシップを発揮している人のこと」です。

つまり、「私はこうしたいんだけど、あなたはどうしたい?」。

そんな風に自分の意思を発信した瞬間に、誰もがリーダーになるのです。

こうしたいんだというWANTの思考を意識し、WANTで語る。

その瞬間から、誰もがリーダーとなり、自分の人生のハンドルを握ることになる。

ちなみに、人を動かすためのゴールデンサークルというものが、サイモン・シネック氏によって提案されています。人を動かすためには、WHY→HOW→WHATの順番で考えて伝えようというものです。

その一つ目のWHY。

なぜ、これをやるのかを考えるときにもっておかねばならないのが、こうしたいから!というWANTなのです。

こうすべきだからというSHOULDだと、人の心は揺れ動きません。まず、自分の心が動かない。

だから、WANTを大事にしようということなんです。なるほどなぁ。

サイモンシネック氏のTEDはこちらです。


【TED】サイモンシネック 優れたリーダーはどうやって行動を促すか SimonSinek

 

愚者風リーダーシップでいこう

https://www.instagram.com/p/BjLYufKnyn0/

出典:@power_books 

圧倒的な賢さとカリスマ性で、みんなを引っ張っていくタイプのリーダーシップを賢者風と呼ぶならば、その真逆にあって、みんなと同じ目線に立ち、仕切ることもなく、しかし、じぶんのWANTを発信して、みんなと相談してやっていく。それが愚者風のリーダーシップである。

カリスマリーダーならば、圧倒的な能力で普通の人の2倍をやってしまうかもしれないが、そんなのは難しい。普通の人なら長続きしない。それよりも、みんなが自分がやらねばという思いを持ちつつ(つまり、誰もがリーダー)、いつもの1.1倍ずつ頑張るような、そんな気持ちになった方が強い。

そんな組織がゼロからイチのことを生み出すのには長けているらしい。

 

そしてなによりまず、賢者的な存在でいることはしんどい。 

こんなにやっているのに、みんなはやってくれないとか、評価してくれないとか、そんな気持ちになるのは割りに合わない。

愚者風でいくならば、人の上に立つ必要もない。ただ自分のWANTに従い行動し、人を巻き込み、人に任せ、自分の役割がきたら、そのときに仕事を果たせばいいのだ。

 

人の心を動かせるシェイカーになれ

https://www.instagram.com/p/Bjs4At-nMd2/

出典:@power_books 

あの人、熱いよな。

自分のWANTを発信しながら、そんな風に、誰かの心を揺さ振ることができるのがリーダーである。

上司からこうしろと言われたからやろう。というよりも、そんなふうに心が揺さぶられたかどうかが大事なんだ。

肩の力を抜いて、自然体でいい。

誰かを助けるくらいの感じでいい。

そんななかで、自分の心の中にある熱いもので、どれだけ他人のこころをSHAKEできるか。それが、愚者風のリーダーシップの肝になるのだ。

 

誰よりも知恵を絞り、誰よりも行動せよ 

https://www.instagram.com/p/BjVsB9FHtve/

出典:@power_books 

しかし、言葉だけで人の心を揺さ振ることは、正直難しい。

あの人、本気やな。

そう思わせるためには、行動が必要だ。

本気なのだ。なんとしても結果を出すのだ。

そんなコミットメントを発揮し、それを行動として体現しているからこそ、一言の重みが大きくなる。

なかなかリーダーはしんどいよ。

 

人生には敵などいない

他人と何かをやろうとしたとき、誰かに何かを伝えなければならない。

そして、嫌われたらどうしよう。失敗して叩かれたらどうしよう。そんな気持ちが出てくることだろう。

しかし、そんな不安に負けてはならない。

まずは人を信頼しよう。

人生には敵などいないと信じよう。

そして、自分にもできることがあるのだと信じよう。

すべてはそこから始まるのだ。

ムッタは言った。

「俺の敵は、だいたい俺です」

アルフレッド・アドラーの「嫌われる勇気」の話も思い出すね。 

アドラー「嫌われる勇気」に学ぶ、今すぐに自由と幸せを手に入れる11の考え方 - Voyage of Life

 

まとめ

今日は、宇宙兄弟から学んだリーダーシップのお話でした。

誰もが何かをやれるんだ。そんな青くさい話を思い出すとともに、リーダーとか言っても、自然体で肩の力を抜いていけばいいんだなと思えました。

誰もがリーダー。がんばろう。

 

人の心を動かす文章を書くためのプロライターの教え

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ぐもじんです。

古賀史健さんの「20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)」を読みました。

古賀さんが文章の先生であることは、多くの人が心を揺さぶられたベストセラー「嫌われる勇気」の著者であることがすでに証明している。

アドラー「嫌われる勇気」に学ぶ、今すぐに自由と幸せを手に入れる11の考え方 - Voyage of Life

 

そう。彼の定義する「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」なのである。

「書くこととは、生きること。そして、考えること」という本の帯のことばに惹かれて読んでみたが、期待どおり、単なる文章の書き方テキストという枠を超えてた。随所に見られる古賀さんの言葉使いのスゴさも味わうことができた。

ボクの解釈も含まれるが、人を動かすような文章を書きたいならば、何度も読み返して体に染み込ませておくべきポイントだと感じたことをまとめておく。

 

わからないから書くのだ

何かを体験したとき、頭の中にまず湧き上がるのは「よくわからないけど、なんか良かった(あるいは、なんかつらかった)」とかいう気持ちである。

それを自分でもわかりたいし、だれかにそんな感覚や感情を伝えたいならば、その「よくわからない」頭の中のことに言葉を与えなければならない。翻訳しなければならないのだ。

そのためには、頭の中にあることを見える形にしていくこと、つまり「書く」という行為が有効になる。

わかったことを書くのではなく、わからないからこそ書くのである。文章を書くことは、考えることなのだ。

 

文章のリズムを決めるのは論理

読みやすいかどうか。そのリズムを決めるのは、論理展開だという。

話し言葉では、身振り手振りや表情も使えるが、文章ではそれができない。 

文章と文章にしっかりとロジックを持たせて、スムーズにつなげていくことで、リズムが生まれるのだ。

自分の主張や意見という主観的なものを伝えたいからこそ、客観性、論理が大切になる。客観的な理由を添えて、事実で補うことで、超主観的な我が主張に説得力が生まれるのだ。

そして、「断言」することがもっとも切れ味がよく、リズムを生むらしい。ただ、言い切ることはリスクを伴う。言いすぎると、ホンマか?という疑いを呼び起こすから。だから、よほど論理を固めておくことが大切だ。

ちなみに、文章のつながりをチェックするには、接続詞を意識するのが良いそうだ。

 

「10年前の自分」に語るように書け

独りよがりの文章では伝わらない。

「読者の椅子に座ること」が大切だという。

しかし、いろいろ考えてしまっている自分から幽体離脱して、まだそんなに考えていない読者になりきることは難しい。そこで古賀さんが薦めているのは、「10年前の自分に語るように書く」ことだ。

そんな自分なら想像しやすいし、かといって、今の自分の頭の中から離れることができそうだ。そうすると、言葉の強さが全然違ってくるのだという。

そういえば、この本のタイトルも、過去の自分に伝えたいというものになっている。そういうことか。

この他にも、「たった一人のあの人に向けて書くこと」が挙げられている。お客さんへの説明資料なら、お客さんの立場や頭の中を想像するのだ。そう考えると、伝えたい相手の数だけ資料や文章が必要になってしまうが、本来はそうなのだろう。

専門的な言葉に陥らないように「おかんにもわかるように書くこと」というテクニックも使えそうだ。

 

読者に仮説をぶっこんで巻き込め

論理が大切なのは間違いない。

しかし、自分で考えて出した結論。つまり、「主張」と「理由」とそれを支える「事実」を一直線に書きあげたとして、それで読者は心を動かすだろうか?

答えはNOだ。自己完結した文章に対して、読者は自分との関わりを見出せない。他人ごとで終わってしまう。

だから、序論として一般論を語ったあと、その一般論とはまったく違う自分の主張を、仮説という形で読者に投げかける必要があるということだ。

読者を巻き込み、心を向けてもらう。そして、一直線ではなく、その主張に至るまでに通るであろう、ほんとうにそうだろうか?という疑いや反論も含めた「回り道」も示しておくこと。それにより、読者の納得が得られるのだ。だれも、説得されたいわけじゃない。納得したいのだ。

ここの話は、ボクにとって「目からウロコ」でした。

 

目からウロコ落とすような話は3割もいらない

ただ、「目からウロコ」のようなネタは3割もいらないのだそうだ。

読者が望んでいることの7割は、「そうそう」と、自分でもわかっていたこと(たぶん、頭の中にあっただけで言葉を与えられていなかったことが多いんじゃないかと思う)を確認できたり、背中を押してもらえるような話である。あとは、「ふむふむ」という情報収集的な内容である。

なるほど。目新しさを意識しすぎなくていいんだよね。

 

細部の描写がめちゃくちゃ大事

説得力を生むのは、リアリティである。

このためには、細部の描写がめちゃくちゃ大事だという。

小さなウソには読者は厳しい。

そのためには、自分の頭でわかったことだけしか書いてはいけないのだそうだ。

なるほど。まあ、それしか書けないに決まってるやんとボクは思うが、いろいろな文章に向き合うことが求められるプロのライターだからこそ、こういう心がけが大切になるのだろう。

 

「何を書かないか」をまず決める

「書く前の編集」が大切なのだという。

テーマに対して、いろいろなキーワードを書き出し、絞り出したあと、「何を書かないか」をはっきりさせてから、書くのだ。

自分の主張を語るために、これを語らなくても問題ないだろうか?

ラーメンに卵を入れなくても許せるだろうか。

そういう視点の方が、「何を書くか」「何が必要か」を考えるよりも頭が動きやすいようだ。

やることリストよりも、やらないことリストの方が自分の価値観をはっきりさせるのに役立つという話に近い。

 

2回は読み返し、文章を削れ。そして切るのだ。

文章を書いた後は、2回は読み返せという。

「もったいない」という気持ちに負けずに、文章を「削る」こと。

そして、長い文章を短い文章に「切る」こと。

それが推敲

 

まとめ

文章を書くことは嫌いじゃない。

書くことで頭の中のぼんやりしたことがクリアになり、考えられるという感覚も知っていた。

しかし、読者の心に届く文章って、どうやったら書けるのだろう。その壁はなかなか高かった。

この本は、プロである古賀さんの考えてきたことをもったいぶらずに教えてくれていて、ほんとにうれしかった。

さて、これから。もう少し、いい文章、書けるかな?(これからも見守ってください〜)

 

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

 

 

ズルを許せない子どもがコーチから言われた言葉

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その幼稚園児はズルを許せなかった 

「あいつ、ズルしてるねん。」

うちの3番目の子が通っている幼稚園児向けサッカースクールの練習で、子どもの一人が声を大きくしてコーチに告げ口した。

「ズルすんなやぁ」

と、その子本人にも言った。

 

コーチは笑いながらも強く言った。

「ええやん。」

「自分が上手くなるためにやってるんやろっ。」

 

コーチはさすがである。

スクールの中にはうちの子みたいに、まだどうしていいかわからないからうまくできない子もいて、それをズルしてると言われたら凹むし、もうこのスクールには行きたくないといいかねない。

そんな経験もトレーニングだと捉えて、負けずに強くなって欲しいという気持ちもあるが、まだ慣れないし、サッカーが好きでたまらないという状態にもなってない最初のうちはそっとしておいてくれ。うちの子にはまだ言わないでくれ。

そう思った矢先に、コーチはみんなに聞こえるようにこの返事をしたのだった。

 

「自分が上手くなるためにやってるんやろっ」

 

そのときふと、会社のおじさんのことが思い浮かんだ。たいして働かないけど、ボクより給料もらってるだろうおじさんたちのことを。

 

ズルしてるおじさんも許せない?

会社でもほとんど働かないおじさんは存在する。

さすがにこの歳になると、まあそんな人もいることや、そんな人にも普通に給料が支払われること、むしろ厚遇であることの理不尽には、反応しなくなった。

しかし、ときどきかな。

とてつもなく忙しい時に、そんなオジサンがあっさり帰っていく姿を見てしまうとその子のように「ズルすんなや」の気持ちが湧いてくる。


なんのためにやってるの?

だけど、だいたいなんのために仕事してるのかということなんだと思う。

そりゃまあ幸せになるためだ。

幸せとどう結びついてるのか、もう少し具体的にいうと、次の3つくらい思いつく。

1. 生活していく糧を得る→幸せ

2. 誰かのために役に立つ喜びを得る→幸せ

3. 成長していく喜びを得る→幸せ


1の「糧を得る」ためだけなら、組織で仕事して効率上げて勝ちたいわけだから、役割を果たせよ。価値を生み出せよ。せめて汗をかこうよと思う気持ちが前面に出てくる。

でも、それだけじゃない。
お金に困らないならこの仕事辞めるのか?

今日が最後の日だったとしても、それをしたいと思わないなら、今すぐやめたほうがいいよ。くらいのことをスティーブ・ジョブズが言ってる。とにかく好きな仕事を見つけろと言ってる。


確かにいいことばかりなわけはないし、理不尽も度を超す瞬間があるから、やめたくなる時はある。
でも、まだもう少しは辞めないだろう。グッとくる瞬間をもう少しここで味わいたいし、味わえるはずという気持ちがあるから。
2や3という、結局、自分が喜びを得るためにやってる一面がある。その時点で負けなのだ。

惚れたら負けよ。なのだ。

俺がこんなに愛してるのに、なんでお前はたいして応えてくれないんだ!と怒っても、愛したいから愛してるんでしょ。と言われておしまいなのだ。

じゃ、違うところで働くわ。という選択はあり得るから、良い人材を手放さないために組織は全力で応え、理不尽をなくしていかなければならないのは明白なのだが、そこまで良い人材の確保に躍起になっている企業はまだまだ少ないのである。

 

ズルしてる人のことで自分のエネルギーを1calも使うな


目の前に一生懸命にやろうと思える仕事があるならば、サボってるおじさんなんて、ほっとけということだ。

確かに、会社で働くということは、ボランティア団体でも、カルチャーセンターでもない。

しかし、サボってる人に対して「サボんなや」と言いたくなったら、そのエネルギーがもったいない。

そんな時は、あのコーチの言葉を思い出そう。

「ええやん」

「自分のためにやってるんやろっ」

英語で仕事するためにこれが足りなかった/「プロフェッショナルイングリッシュ(大前研一)

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英語を話せるようになりたい。

雑談くらいならまあまあいける。

しかし、海外との仕事が増える中で、仕事の中身に関して自分が思っていることを外国人に自分の言葉で伝えたい。

そんな想いを持ち続けて、何年経ったかわからない。

今回出会った大前研一氏が監修した英語学習本はなかなかよくて、自分の足りないところがよくわかった。何を鍛えないといけないのかがよくわかった。

プロフェッショナル イングリッシュ―世界に通じる英語力」という本である。

 

この本は正しい努力の方向を示すことを目的としている とはじめに書いてあり、潔い!と感じた。楽々身につく!とか、そんな方法はないけれど、ビジネスで使える英語を身につけたい人のために正しい努力の方向を示すというのだ。

 

仕事での英語は自分の考えを伝えて人を動かすことが求められる。

伝えたい自分の考えを持つことはもちろん大前提だが、ビジネスの世界では、それを「書く」「話す」力が求められる。

「読む」力と「聴く」力はうっすらとあるものの、自分に欠けていると感じている「書く力」、「話す力」こそが、ビジネスの英語では重要なんだと力説されて、ぼくは英語との向き合い方を完全に変えなければならないということを悟った。

 

英語を発信するには英作力

書けない英語は話せない。

そもそも言いたいことがあるか、ロジカルなつながりがあるかということが大事だが、それはさておき、言いたいことを発信できるようになるには、その言葉やイメージを英語で発信する、つまり英作文のような能力が必要だ。

しかしそんな能力はたいして鍛えてきていない。

打ち合わせの限られた時間のなかで、言いたいことを考えて整理しつつ、英作するなんて無謀。だから、考えることに集中して、英語は通訳頼みで過ごしてきたのだ。

限られた時間のなかで頭の中のことばやイメージを英語で発信することが求められる。この壁を超えない限り、自分の英語でつたえるなんて一生無理なのだ。

じゃあどうすればいいか。

 

とてもシンプルな短い文を連続して繰り出していく

ひとつの答えは、短い英文を繰り出すと決めることだ。

受験英語で学んできたような、かっこいい文章なんて全く必要ない。

だれでもわかるような、主語と述語と目的語があるだけというような「ミニマムセンテンス」を連続して繰り出していけばよいということだ。

1分間に15個の文章を繰り出せるくらいのスピード感と発話力。

身の丈にあっためざすべきイメージはこれだ。はっきりした。

 

フレーズごとマスターする

短い文を繰り出すためには、ある程度型を身につけることが役に立つ。

使いそうなフレーズを丸ごと単語カードに書いて、日本語から英語に変換できる力をつける手法は原始的だが有効とのことだ。

そして、応用の効く基本フレーズというものがある。パワーフレーズというらしい。

When will it be 〜〜?

ここに、backとか、readyとか、fixedとか、入れればよい。

これは、ちょっと何かやれそうな気がしてきた。

このようなパワーフレーズが多数掲載されている本(この本で紹介されていた)も買ってしまった。

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ビジネス英語では格式よりわかりやすさ。つまり、ロジカルでシンプルなこと。

 ビジネスの英語では、とにかく格式よりわかりやすさが大切。

そのためには、上に書いてきたシンプルなことのほかにロジカルなことが大切だ。

ロジカルな文章のコツとして、5行エッセイのことが書いてありました。

まず結論。そして3つの根拠。さいごにまた結論。

 

エッセイの音読が最強

そうやって自分が書いたエッセイを音読してトレーニングするのが最強のトレーニングだ。

自分の考えを整理できるし、それを書いて、読んで、話して、聴く。音読すれば、読んで、話せるし、それを耳で聴ける。

聞き流すだけでは聴けるようにならないけど、発音できれば聴けるようになる。音読が大切というのはそういう理由だ。

 

ということで、エッセイの音読により、英語を発信するための全てが鍛えられるのだ。

 

その他

声量を高めること。

最後まで聴くより、sorry?と、都度確認する方が良いこと。

こんなヒントが多数載せられている。

 

よし、より明確になったポイントに絞って、トレーニングを始めよう!

 

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難局を乗り切るためにリーダーに必要な6つの資質

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ぼくは、たくさんの製品がからみあって構成されるプロジェクトの中の一製品の設計に携わっているのですが、プロジェクト全体の要求が流動的で、かつ優先事項が不明確な状況のなかで、仕事が錯綜・膨張し、いまの人員に対して仕事の量が過剰となり、日々の締め切りにおわれ、完全に後手に回っている状況です。

限られた一製品の範囲の中だとしても、リーダーとしてのじぶんができることを再確認したいと思い、本棚から手に取ったのが「徹底のリーダーシップ(ラム・チャラン著、柳井正(解説)」という本。

このなかに、「難局を乗り切るためにリーダーに必要な6つの資質」がシンプルにまとめられていましたので紹介します。

 

⒈ 誠実であり、信頼できる存在であること

現実に向き合って、課題に対して一つ一つ手を打つことです。そして具体的に踏み込むことです。

ダメなことはだめという誠実さも必要です。

責任をしっかりと背負う覚悟があるかどうか。その本気さは、周りの人に誤魔化しようもないくらいに伝わり、確実に行動に反映されます。

まずはそこからです。

 

⒉ 社員、部下を鼓舞し、勇気づける存在であること

難局においては、だれもが不安や不満をかかえています。

どうすればこの状況を抜け出せるのだろうかと逃げ腰で、言い訳を考え、リスクを背負おうとません。

そんなときに、一緒になって状況への不満を言って、何も変えようとしない人たちへの文句を言っても何も変わらない。

「この2ヶ月がいちばんしんどい。ここを一緒に耐え切ろう。」

「こういう工夫をしてみよう」

「ここを抜けると面白い世界が待ってる」

そういうことが言える存在に自分がなることです。

 

⒊ 現実と「生の情報」でつながっていること

現実がわかっていることが決定的に重要です。

現場の状況をわかってないのに、変なコメントや方針を出すことがいちばんの悪です。

それだったら、担当する人に全て丸投げして任せてしまった方がよほどマシです。

現場のことをわかった風に見せるだけでは無く

本気でわかろうとすることが大切です。

 

4.楽観的な現実主義者であること

不安を前向きな行動に変えられるような、気持ちの切り替えをうながすような楽観的な言葉をリーダーが発することです。

全て分かった上で、それでも今やれることを見出す力が必要です。

ただガンバレというのは、何も行動しないよりマシですが、まあ悪です。

現場で必死で耐えている人は、具体的な手立てを待っており、「それだったら誰でも言えるわ」と、不満が増幅することになるでしょう。

 

⒌ 細部にまで徹底的に踏み込んでいくこと

だいたい分かった。あとよろしく。と言いたいところですが、細部のちょっとした違いが天と地をわけるものです。

そこに踏み込む覚悟、チェックする根性がリーダーには必要です。

近年のめまぐるしい状況では、現場の人間がすばやく判断できるようなセルフリーダーシップを持つことと、権限委譲がやはり必要ですが、それでもリーダーは細部を把握し、わかっておく必要があります。

 

⒍ 未来に打って出る勇気があること

現状に手一杯ななかでも、今はない姿を信じて行動を起こすことです。

明るい未来を描けなければ、今を頑張りきれないのです。

少し先のことも考える視野の広さと行動する勇気を持ちましょう。

 

まとめ

以上、難局を乗り越えるためのリーダーの6つの資質について書きましたが、リーダーとしてこれを行おうとしたら、よほどの覚悟とハードワークが必要です。

その気概を生み出すモチベーションを維持することは簡単ではないです。

しかし、昔、先輩が言ってたんですよね!

「理不尽なことばかりだけど、仕事にだけは誠実にあたろう」って。

今年度をポジティブに振り返り来年度の目標を定めるための3ステップ

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ついに年度末ですね。みなさん今年度もお疲れさまでした。年度の区切りのタイミングで1年を振り返るのがぼくの恒例ですが、今年はスタンフォード流を取り入れました。

アメリカのスタンフォード大学心理学者のケリー・マクゴニガルさんが教えてくれている、「ポジティブに1年を振り返る方法」で、次の3ステップで振り返るというものです。 

自分を変えるためにやるべき3つのこと:ケリー・マクゴニガルさん「スタンフォード大学特別講義」(日本経済新聞

 

1.4つの質問でポジティブに振り返る

どうせ振り返るならポジティブに。

ということで、提唱されている質問が次の4つです。

  1.  褒めるべきことは何か?
  2. どんなことに驚いたか?
  3. 1年を象徴する感情や体験はなんだったか?
  4. 羨ましい(そんな風になりたい)と思った人は誰か?

 

褒めるべきことは何か?という切り口で問うてみると、仕事もプライベートも意外にたくさん出てきて、確かにポジティブになれます。

「驚いたこと」の振り返りは、「こんなことしたら喜ばれるんだ」とか、新たな気づきを思い出させてくれます。

象徴的な感情や体験は、ややネガティヴな記憶にも触れることになりますが、ああすべきだったかなとか、このときこう乗り越えたなというところが、成長の源になる感じがします。

羨ましいと思った人という質問はなかなか難しいです。「あんな風になりたい」という人を挙げることにしました。

 

2.来年度の目標を設定する

4つの質問への答えを俯瞰し、「ここからどんな教訓が導けるか」を考えます。

そうすると、目標が見えてくるということです。

 

確かにステップ1で振り返るうちに、「この辺を頑張りたいな」ということが浮かび上がってきました。

 

3.来年度末の気持ちを想像する

3つ目は、1年後の振り返りをいま行うこと。

目標達成に向けて取り組んだ1年を来年度末のじぶんはどう感じてるでしょうか?未来の気持ちや感情を想像しましょう。

これをマグゴニガルさんは「将来の記憶」と呼んでおり、これを生み出すことで、パワフルなやる気を引き出すことができるということです。できるだけ「じぶんの欲する未来」をはっきりと想像する方が、よりパワフルになれるということです。

 

サッカーの本田選手が小学生のときに、将来の夢を克明にイメージしていたと聞きます。夢というわけでもないが、せめて1年後の自分くらいはイメージしとこうよということですね。

これは、「No.1理論―「できる自分」「強気の自分」「幸せな自分」 (知的生きかた文庫)」でも語られていたことですね。やったぜ〜という感情を先に味わってしまうというやつです。

 

来年度もがんばりましょか。

仕事して幸せになるために知っておくべき9つのこと(ぼくらの仮説が世界をつくる)

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1月にオーディオブック(febe)で聴いた「ぼくらの仮説が世界をつくる(佐渡島庸平)」が、あまりに心にビシビシときたので、文字でも読んでみたくなり、本も買ってしまいました。

大きな時代の変化が起きているなかで、大企業を飛び出して、コルクという会社を起業して、自分のやりたいことを思い切りやっている佐渡島氏の考えていることが、この本には惜しげもなく書かれています。

ぼくも、日々もっと考えて、仕事や生活を楽しんでいかないといけないと思いました。

 

1.まず仮説をたてる

たくさんの情報を調べてから考えても、前例を脱することができません。

日常のなんとなく集まってくる情報や自分の価値観をベースに、まずは自分の仮説を立てて考え、行動することで、世界を変えていくことができるのです。

仮説をたてるときに、邪魔になるバイアスは、常識と感情です。

常識というバイアスを離れて大胆な仮説をたてるために、筆者がよく使うのが「宇宙人の視点で考える」というアイデア。

これは、結構使えそうです。

具体的な本のフレーズは、以下に紹介されています。

 

2.ドミノの1枚目を倒す

最終的に倒したい大きなドミノにつながっている、キーとなる1枚目のドミノを、まずは倒していくことです。

まずは「基本を徹底すること」。 

算数がうまく解けなくて嫌いになる子供たちのほとんどは、単に計算能力を鍛える機会が少なかっただけです。

基礎トレーニングを十分に行わずに、サッカーが上手くなるわけがないのに、嫌いだと嘆くようなことをしてはならないのです。

英単語をろくに知らないのに、英語が苦手とかいうのもおかしいわけです。

まず基本を徹底することで、道が開けていくのです。

具体的なフレーズはこちら。


そして、筆者がもう一つ、1枚目のドミノとしてあげたのは、「たった一人の熱狂」です。

自分の仮説を信じて、とにかく、やりたい!という気持ちで、1枚目を倒し、仮説を立てて実行し、仲間とともに、大きなドミノを倒していく。大きなドミノを倒すには、仲間が必要なんです。

 

3.一番強いのは「最強の素人」

一番強いという、最強の素人とは、次のような人のことです。

  • 慢心することなく、適切な不安と向上心をもち、努力を地道に続けられる人
  • チャレンジ精神を持ち続けられる人
  • 基本をおろそかにせず、徹底できる人

 

中途半端なプロ意識とか、本当に要らないなと思いました。

たとえ狭い領域で全てを知ったとしても、そこから出て、世界を広げないと面白くないわけで、世界を一歩広げるためには、いまの自分に足りないことをしっかりと知り、謙虚に努力をつづけないといけません。

チャレンジする限り素人なのは、当たり前のような気がしてきました。

ぼく自身も中堅と言われる年齢なのに、素人感が抜けなくって、時々、これでいいのだろうかと思うときもありましたが、うん、だからこそ、いいのかもしれないと思えてきました。

 

4.ちゃんと見ること(観察力)がすべてのスタート

すばらしい漫画家も経営者も、ものすごく細かいところの違いに気づく力、つまり観察力をもっているとのことです。

そうでなければ、 人と違う新しい世界を作っていけないというのです。

今ない世界をつくるには「想像力」が大切だと思ってました。

しかしむしろ、いまをちゃんと見る力「観察力」が大事というのです。

観察力を高めるのは簡単ではありません。

その方法のひとつとしてあげられていたのは、「人は現実をほとんど見ていないし、見たいものしかみていないという事実を理解すること」です。

 

自分が見ているものは、ほんの一部にすぎない。自分が見たいものを見てるだけなんだ。

こう思えた瞬間に、見えてなかったものが見えてくるような気がしてきました。

謙虚であることによって、見えないものが見えてきて、世界を広げることができる。

そう思いました。

 

5.意志の力を信じてはいけない。だけど、自分を信じろ。

人間はサボるものです。

意志の力で人生が変わるわけではない。

そうではなくて、習慣にすることが重要です。

意志に頼らずに、努力を続けられる仕組みをつくるのです。

その例として、目標を2重化するという方法が紹介されています。 


一方で、世の中の反応はそれほど敏感ではないので、なにか新しいことをやるのであれば、3年くらいは自分を信じて、やり続けなければならないということです。

宇宙兄弟という漫画も、ヒットの兆しが出るまで、3年はかかったそうです。


6.自分の感情や感覚を疑え

ぼくらの邪魔をするもうひとつのバイアスは、「感情」です。

実は、ネガティブな感情になるのは、単に睡眠時間が足りないだけだったりします。

不安になるのは雑念に振り回されて短絡的な思考に陥っていただけだったりするわけです。

とにかく自分の感情は、いっときの妄想かもしれないと疑いつつ、振り回されないようにすべきです。

 

ウェアラブルなフィットネスバンドを身につける意味は、こういうところにあるのです。(フィットネスリストバンドFITBIT AltaHRを購入してよかった7つのこと - Voyage of Life

そして、自分の感覚では大したことないと思ってても、大したことあったりします。

自分の当たり前が、他人にとっては宝のような面白い話だったりする。

そんだけ、自分の感覚というのもあてにならないかもしれない。

ひとりじゃなくて、第3者がいてくれる大切さがこういうところにあるのです。

 

7.自分の楽しめることをちゃんと知ろう

筆者のいう「人生の最大のリスク」を改めて考えたとき、幸せになるためには「自分が楽しめることにとことん時間を使うこと」が、ほんとに大切なんだと改めて思いました。

多少のお金の稼ぎはどうであっても、他人から多少どう思われたとしても、自分が楽しむこと、納得できることが一番大事なんです。


自分が楽しいと思えることは何か?

この問いに対して、そんなに突き詰めて考えられていないわと気づきました。

筆者は、ほとんどの人は「なんとなく」生きていると言ってるわけですが、その中の一人にすぎなかったわけです。

日々の理不尽に耐えながら過ごす中で、自分の感情に蓋をしてしまって、なるべく動じずに仕事をすることに慣れてきました。

いつの間にか、自分が何に感動するのか、楽しいと感じるのかを、感じ取るセンサーが鈍くなっていたのです。

わかったような気になってるだけで、実はそんなにわかっていなかった。

これはヤバイ。

もっと、自分の感情や感覚に対して、本気で向き合わないといけないなと思いました。

 

8.まず新しいルールで行動してしまえ

楽しむためには、なんか変だよという世界に抗い、新しいルールを作らないといけないときもあるでしょう。

新しいルールをつくるときのコツとして、自分たちが率先して、まず新しいルールで行動し、周りに認めさせていくという話が挙げられていました。

これは覚えておきましょう。


9.取ったリスクの対価しか手に入らない

そして、取ったリスクの分しか、対価は手に入らないということ。

当たり前だけれど、ここはしっかりと理解しておかねばなりません。

リスクをろくに取っていない人間がもらえるのは、そこそこの対価です。

サラリーマンの世界であっても、貧乏くじを引いて、冷や飯を食って、ぎりぎりでやっている人間こそが、達成感や喜びなどの大きな対価を手にするのでしょう。

我慢してばかりでは続かないので、日々に楽しみを見出す必要がありますが、自分は何を手にしたいか、サラリーマンとして仕事の渦の中心に生きるのか、はたまた、起業してまじりっけなしの楽しい仕事ができる環境を作り上げていくのか、よく考えて、行動し、納得して、その対価に見あうリスクをとっていく必要があるのです。

 

まとめ 

以上、この本を読んで、仕事して幸せになるために知っておくべき9つのこととして、グッときたことをまとめてみました。他にも、知らなかった新しい視点をたくさんくれる本で、とてもオススメですよ。

 

今回挙げた「1分読書の記事」は、以下をクリックいただくと、ほぼ毎日FBに届きます。

まずは自分の存在を受け入れてもらうことだ

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 堀江貴文氏の「ゼロ」を読んで、特にグッときた話を今日は書きます。

 

考えを理解してもらうためには、まず「堀江貴文という人間」を理解し、受け入れてもらわなければならない。

堀江貴文さんは、そのときのことを忘れさせるくらい、大活躍されてますが、刑務所に入って唯一変わったのは、コミュニケーションのあり方への認識だという。

余計な美辞麗句や非効率な会話などは最小限にして、事実をベースにした合理的な会話。

堀江氏は、特にそのキレル頭を活かして、ズバズバ真実に切り込んで行くコミュニケーションを取ってきたのかもしれない。

そのスタイルを僕は恰好いいと思っていた。

しかし、それでは 理解してもらえないし、世の中が変わっていかないのだという実感や反省が、本書では赤裸々に語られていたのだ。

 

やりたいことがあるのに、最初からできっこないと、あきらめていないか。

やりたいことがないのです。と言っている若者に対して、堀江氏は、それは嘘だという。

確かにそうだ。

いつの間にか、

自分にできそうなことのなかで、やりたいことはあるか?という問いになっているのかもしれない。

できそうなことという枠を外して考える必要がある。

 

信用を得るための方法

お金がなくなっても、信用さえあれば、またゼロから始められる。

信用こそ大切な財産である。

では、信用はどうすれば蓄えられるか。

堀江氏は、まず自分を信じることから始まるという。 自分を信じて、なんとかやれるさと、やってみる。引き受ける。

それを全力でやり遂げる。

この繰り返ししかないのだ。

万人に信用されることはないと言い切っているところが、また歯切れがいい。

信用してもらえる人を増やすには、分母を増やせば良いのだ。

 

自由と責任はセット

責任を自分で背負うからこそ自由でいられる。

会社員は、責任を個人で追わないように働くから自由にはやれない。

しかし、その中でも、自分で考えて、提案して、能動的に動いて行くことで、少しばかりの自由を手にすることができる。

そのときは、もちろん、責任もワンセットだが、所詮、対した責任ではないのかもしれない。

だから、思い切って動いていけばいいと思ったよ。

 

仲間を信じること

人の気持ちなんて、わかるわけないでしょ!!

わかるわけないからこそ、僕は信じる。

この言葉に、はっとした。 確かに「わかるもの」をどうするかは、思考すればよい。

「わからないもの」をどうするか という時に、信じるかどうかが試されるのだ。

 

おわりに

ということで、やはり今回の書は、堀江氏が、自分を理解してもらうことが大切なのだという気づきに基づき、自分の過去や気持ちを赤裸々に語っているところがとても新鮮だった。

何かを伝えたいなら、まず輪の中に入れという話なのだが、そのためには、一緒に汗かいたり、しないといけないと思う。

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

 

競争戦略で大事なのは一見非合理な打ち手を全体でカバーするストーリー

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久しぶりに、戦略系の本を読みました(オーディオブック(febe)ですが)。

楠木建さんの「ストーリーとしての競争戦略」です。

とても長い本なのですが、切り口がとても面白くて、人に話したくなるような内容でした。

少しまとめておきます。

 

戦略の本質とは違いを作り、打ち手をつなげること

まず、戦略とは、「競争がある中で、いかにして他社よりもすぐれた収益を達成し続けるのかについて、その基本的な手立てを示すもの」ということです。

その本質とは、

いかに他社との違いをつくるか。(ポジショニング(どこで戦うか)と組織能力(どのようにやるのか))

そして、そのための打ち手をどうつなげていくか。(ストーリーがあるか)

です。

 

優れた企業にはストーリーがある。

優れた企業には、ストーリーがあるといいます。

その例として、スターバックスコーヒー、マブチモーター、サウスウエスト航空、アマゾン、アスクル、ブックオフ、デル、ガリバーなどのストーリーが語られており、とても面白かったです。知らなかった。

 

ストーリーの5つの柱

5つの柱(5C)は、以下のようなものです。

 

1.Competitive Advantage 競争優位

利益を生み出す型としては3種類あります。

・支払いたい価値をのばす。

・コストを抑える。

・無競争のニッチに徹する。

 

どういう形で、利益を出そうとするのかを、はっきり決めなければなりません。

 

2.Concept コンセプト

誰に何を売っているのかをはっきりさせなければなりません。

それは、誰に嫌われるかをはっきりさせることでもあります。

スターバックスコーヒーのコンセプトは「第3の場所」。

仕事場でもなく、家でもない、ゆったりとくつろげる場所を提供するというコンセプトで、注文を受けてからじっくりと準備をして提供するので、急いでいるビジネスマンには嫌われてもよいということを選んでいるのです(そういう人は、ドトールへ)。

よいコンセプトをつくるための鍵は、「人間て、こうだよね」という人間の本性への理解が大切になります。

 

3.Components 構成要素

そのコンセプトを実現するためのアイデア・打ち手が構成要素です。

小型モータに特化して標準化するとか、一極集中の営業体制とするとか、ビジネスを支える一つ一つの構成要素をどのようにするかということです。

 

4.Critical Core クリティカル・コア

構成要素の中で、競争力の源泉となる中核的なものを、筆者はクリティカルコアと呼んでいます。

例えば、スターバックスコーヒーで言えば、店舗をフランチャイズではなく、直営方式にしているということ。

フランチャイズであれば、ついつい目先の利益を考えてしまうし、そこまで管理しきれないので、回転数を上げたいというところが、表に出てきてしまい、コンセプトが損なわれてしまうのだと言います。

このように、一石何鳥にもなるし、一見して非合理であるということが、大きな特徴です。

アマゾンが、自前の倉庫を持つなんて、アウトソーシング全盛期の時代に、非合理極まりないと思われたのですが、それをテクノロジーで凌駕して、スピーディーかつ合理的な配送システムを構築し、結局、大きな競争力の源泉になったというわけです。

そんな無駄なことして、どうするの?というところに、競争力の源泉があるという話が、この本で一番印象深かったところです。

 

5.Consistency 一貫性

クリティカルコアを中心に、それぞれの構成要素が縦横につながるよい論理があり(それがストーリーがあるということ)、絶妙なバランスによって成立っている。

それが、一貫性があるということです。

「良いこと」と「違うこと」は、トレードオフの関係にあり、他社との違いを作っていくためには、誰もが良いことと思う選択をしない勇気が求められるのです。

これを、「賢者の盲点をつく」と筆者は言っていますが、この部分的な非合理を、ストーリー全体の流れのなかで、全体としての合理に変えることができた企業が大きな競争力を手にしているのです。

逆に、外から見ていても、ストーリー全体は見えにくいですから、見えている範囲で、あの企業のここだけを真似しようとして、一つの構成要素をパクってみても、かえって弊害を生んだりする。

これからは成果主義だよねと、それだけを真似しても、今までのバランスが崩れたりするわけです。

自前の工場を持つのは止めよう。できるだけ外注しよう。と言い始めたら、とたんに競争力や開発力を失う可能性もあるわけです。

全体のストーリーをしっかりと考えて、それっぽい非合理論に振り回されずに、道を切り開いていく必要があります。

 

まとめ

一見して良いことなんて、みんなやっている。

違いを作るには、一見非合理な選択を、全体のストーリーの中で強みに変えられるかどうかが大事なんだということが、とても印象に残りました。

賢者の盲点をつきましょう!

 

エグゼクティブっぽい重みのある話し方をする18のコツ

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話をしたときに、相手が怒ってしまったり、自分の主張が受け容れてもらえなくて、もどかしい気持ちになったり、人とのコミュニケーションはなかなか思うようには行かないものです。

お客さんや会社の上司、後輩への話し方は、先輩や身近な人の話し方を無意識にお手本にすることが多いと思いますが、元NHKアナウンサーで、「正統派スピーチ」指導の第一人者である矢野香氏の著書「その話し方では軽すぎます! エグゼクティブが鍛えている人前で話す技法」の読書メモから、少し重みのある話し方のコツ18個をまとめました。

 

1.一貫性を持たせる

  • 重みをもたせる要素は、「話し方と、あなたの印象の一貫性」。
  • いかにも「言い出しそうな意見」を、いかにも「言い出しそうな切り口」で、いかにも「だしそうな声で」、いかにも「見せそうな表情」で、いかにもやりそうな「ジェスチャー」で、スピーチするから信頼されるのです。
  • 信頼は、聞き手が期待している話し方をすることで積み重なる。

印象と話し方を一貫させるため、期待通りの話し方をするというのは、ちょっと意外でした。

期待通りとは「面白くない」という観念があって、「あ、こんな一面もあるんだ」という意外性を示すことの方がインパクトを残せるような気がしていたからです。

ビジネスでの、しかも、エグゼクティブとしての振る舞いとしては、一貫性が大事なのでしょう。

確かに、エグゼクティブには、「まぁ、そうだよね。」ということをおっしゃられる方が多いです。

 

2.与えたい印象に相応しい話し方をする。

  • 好印象を与える要因は次の3つに分けられる。この3つの中でどれを自分の印象として一番強く表現したいか?を決めて、まずそれに必要なテクニックを身につけることを推奨している。
  • ①親しみやすさ:話しかけやすい、優しい、元気な、面白い・・ :やや高めの声でゆっくりと話す。
  • ②活動性:堂々とした、意欲的な、リーダーシップのある・・ :やや高めの声で速めに話す。
  • ③社会的望ましさ:誠実な、安心できる、分別のある・・ :低めの声でゆっくりと話す。

 トーンとスピードを使いこなそうというわけですね。ここでも、一貫性は気にするべきなのでしょう。

 

3.具体的に発言する。

  • あいまいな発言はしない。
  • 数字、固有名詞を示す。
  • 情報源を明らかにする。(事実に裏付けをとる)
  • 推測は話さない。(○○できそうです → ○○することを目標とします)
  • 今の状況で言えることはなんですか?と聞く。

確かなことを、しっかりと述べるということですね。

 

4.事実と感情を分け、感情の発言は削除する。

  • 事実なのか、感情なのかを意識する。
  • 評価の言葉も削除する。(勝手に評価しない)
  • 主語を明らかにし「○○と私は思います」と言えば、それは事実になる。

 これも、事実を語るということですね。感情や評価は、要らないということです。

ちょっとつまらないけど。

 

5.言葉を正確に使う。

  • 広辞苑などで間違った言葉使いをチェックする。

まぁ、これは基本なのでしょう。

 

6.絶えず動かない。

  • 何度も頷かない。
  • 自己紹介するときや相手の話を必死で聞く間は瞬きを我慢する。

頷きは、コーチングなどでの傾聴の基本でもありますが、すこし軽くみられてしまうという一面を知っておきましょう。

 

7.言葉の語尾をきちんと下げる。

  • 考えながら話すなら、文を区切り、間を取る。
  • イントネーションは、文のはじめが一番高く、だんだん下がっていくのが基本。
  • 相手は音の下がり方で、話の終わりを予測する。
  • 音が下がりきることで、話の切れ目や区切りを認識する。

 だんだん下がっていくという意識はなかったです。しっかり喋るイメージが湧きました。

 

8.滑舌をよくする。

  • 舌の筋肉を鍛える。
  • 巻き舌。
  • パラ、ピり、プル、ペレ、ポロ ・マラ、ミリ、ムル、メレ、モロ

 噛まないように、舌の筋肉のトレーニングも大事なのですね。

 

9.高めの声で話さない。

  • たまには地声を混ぜることで話に重みが出る。

 雑談力の基本は、ファの音で、高めがよかったですが、重みを感じさせるにはやはり、たまには地声ですか。

 

10.頭を下げながら声を出さない。

  • お辞儀してから、相手の目を見て挨拶する。

 基本ですが、落ち着いてないと、なかなか難しい。

 

11.名刺はシンプルなデザインで紙質にこだわる。

 ちょっとしたことですが、確かに名刺でセンスが伝わりますね。

 

12.敬語は全体ではなく文末のみとし、中立感を出す。

  • 表情や話し方が大事。
  • 丁寧になりすぎたり、ざっくばらんになりすぎたりしないように。

丁寧さと親しみやすさのバランスが大事なのでしょうね。

 

13.話し手のリズムを大事に聴き、眉毛でリアクションする。

  • 相槌やメモを取るタイミングは、話し手の句読点。
  • 眉毛のリアクションは一瞬。わざとらしくならないように。

これは、聞くときの態度の話。頷きすぎないで、うまく聴く。

たぶん、話を本気で聴いていたら、自然体でよいのでしょう。

 

14.予想外の事態でも曖昧な発言はしない。

  • 十分に間を取り、自分の頭の中を実況する。
  • 今後の対応を語る。 (予想外のご意見に、いま困惑しているところですが、現状を把握したうえで、お返事させていただきます)
  • 適当な内容を即答したり、関係ないことを話して取り繕うのはダメ。
  • 間を恐れない。

これを実践している同僚がいました。

確かに、取り繕うと相手にはわかってしまうし、しっかり間をとることが、誠実な態度に結び付いていると感じました。

 

15.幼い言葉を使わない。

  • でも→しかし
  • やっぱり→やはり ちょっと→少し (促音は避ける)
  • ○○ね。→ ○○。(言い切る)

仕事をしていると、堅苦しくなりたくないシーンが多いので、少し砕けた言葉を使いがちである。状況と相手によって、しっかり意識して使い分ける必要があります。

 

16.「思います」ではなく、言い切る。

  • 現状の事実で将来を言い切る。
  • ○○だと思う。→ ○○です。
  • 指導のときも、言い切る。その後、自分の信念や思想を加える。

つい、 柔らかく伝えたくなってしまいますし、何より、そうならなかったときに責められるリスクを考えてしまいますが、言い切ることを心がけましょう。

 

17.笑顔は大事だが消し忘れに注意

  • 心からの笑顔ではないと思われ、信頼を失う。

笑顔が板につくくらいになったら、このことを思い出そう。

 

18.部下にもため口を使わない。

  • ため口を使うと部下と対等になる。軽く扱ってよいという表現になる。
  • 対等の相手にも、品格のため、ため口をつかわない。

これは、距離感を持ちたいときの話であり、ケースバイケースだろう。 まさに、エグゼクティブには必要なのかもしれないが、現場の声をできるだけ拾いたいリーダーにとっては、親しみやすさは大切である。

 

まとめ

エグゼクティブにふさわしい振る舞いとして、この本に語られていた、重みのある話し方のポイントをまとめてみました。

重みを感じさせた方が良いかどうかは、ケースバイケースです。

ただ、事実をしっかりとした口調で語ることが大事だということが、心に残りました。

 

その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』

その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』

 

 

日本の労働生産性が先進7カ国で最低な理由と対策

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 日本の生産性は、先進7ヶ国で最低らしいです。最低ですよ。

そして、OECDの34カ国中でも、21位です。

日本の労働生産性2014

  

 日本生産性本部によると2014年の日本の労働生産性(購買力平価換算)は7万2994ドル(約740万円)だった。これは主要先進7カ国で最も低く、経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国で見ても21位だ。

生産性、先進国で最低 社会保障も焦点に :日本経済新聞

 

ここで指標とされているのは、労働生産性。
労働生産性とは、GDPを労働者の総数で割ったもので、労働者一人あたりで、どれくらいの商品やサービスの付加価値を生み出したかを示す指標です。
日本の場合、約740万円。
なんとなく、給料と関係ありそうな数字ですね。

 

それにしても、なぜ、日本は最低なのか。

思いつくままに、その理由を考えてみました。

 

まず、労働生産性は、

(生み出した付加価値)÷(労働者の数)

なわけですから、単純な話として、以下が挙げられます。

  • 同じ仕事に対して関わる人が多すぎる。
  • 同じ人数で生み出せる価値が小さすぎる。
  • あるいは、同じレベルの仕事に対する評価が低すぎる(安売りしすぎ)

まあ、3つ目は、それなりに価値があるものは、妥当な金額で売るでしょうから、無いとすると、

結局、

かける人数の割に生み出す価値が低すぎるということになります。

 

かける人の数に対して、生み出す価値が低いのはなぜか?

同じ仕事に対して、欧米人なら4人で行っていることを、日本人は5人で行っているという感じでしょうか。

なぜ、かけている人に対して、生み出す価値が低いのかについては、次のようなことが考えられます。

  • 丁寧に仕事しすぎ
  • 本質ではないところにも時間をかけすぎ
  • 契約外の仕事をサービスとして受けすぎ
  • 価値を生み出さない人であっても簡単には解雇できない
  • 長時間、仕事をすることが評価されてきた

 

日本人の品質への要求が異常に高いために、高い仕事の完成度が求められ、しかもそれが割と当たり前で価値を認められず、その完成度を得るために時間がかかり、人手が必要なのかもしれません。

 

お客さんが、あれもこれもと要求してきたことに対して、きっぱりNoとは言わずに、なんらかの対応をしていくことも、仕事を増やす原因になります。

これは、契約で、供給するサービスの範囲を明確に規定できてないこともあるでしょう。

 

もしかしたら、製品そのものの競争力が足りないので、競合に勝つには過剰なサービスでお客に気に入られるか、価格を下げる必要があるのかもしれません。

 

上司の問いかけに対して、たくさんの資料を作って、過剰品質で答えることも、生産性を大きく低下させます。

 

価値を生み出さない人がたくさん会社に存在するとしたら、そこは本来は切りつめていくところですが、雇用の問題などは簡単ではありませんから、そこがネックだとしたら、しばらくどうしようもないのかもしれません。

 

労働生産性を高めるための対策

トヨタ的な地道な改善の話は、今回置いておいて、その他の労働生産性を高めるための対策を考えてみました。

 

過剰品質をやめる

70点の品質を80点にするだけで、必要な時間は大幅に増えるという話があります。

今回の日本と他の国の違いは、もしかしたら狙っているところが、70点と72点くらいの違いによるものかもしれません。

 

その品質がなによりの競争力ということであれば仕方ないですが、やり過ぎていないか、常にチェックする必要があります。

そして、もっと海外に売るようにしていけば、合格点となる品質レベルも下がるでしょう。

 

製品の魅力を高める

そして、やっぱり製品の魅力です。

海外の製品って、例えば、外車とかも、まったく値引きしてくれないし、保守の費用も高いです。こんなに高いのに売れるというのは、魅力があるからなんですよね。

まあでも、日本にいるから外車が珍しいというだけで、海外の会社は、商習慣として、安売りで勝負していないだけかもしれません。

自然なカルテルのような形で、どこも基本は価格が高い、つまり、物価が高いということなのかもしれません。

そういうところに、日本の企業が、高い品質で、高い値段で勝負していけばいいのかなあ。

 

時を待つ

このまま時間が経って、労働人口が減れば、生産性は自然に上がるような気もします。

物理的にできないことはできなくなるから、余計なことがなくなるのです。

残業を減らす動きが高まっているので、やっぱり人数が必要ということになるかもしれませんが、以下のパレートの法則で言えば、まずは時間を区切ること、限られた人でやることは、生産性を高めることにつながると思います。

仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

パーキンソンの法則 - Wikipedia

 

まとめ

ということで、3つの対策もあげてみましたが、日本の労働生産性が低いというのは、結局、ワークシェアリングというか、たくさんの人で、給料を分け合っているということなのかもしれません。

そして、給料が低くても、比較的安値で商品やサービスが提供されている分、買う立場からは助かっている。

どちらかというと、そういうデフレスパイラル寄りな感じで、成り立っているのが日本の姿という感じがしてきました。

ただ、同じ人数で生み出す価値は、高いに超したことないですから、やっぱり、価値を高める製品やサービスのコンセプトを練るところに、人を充てたいですね。

 

【読書】会社に頼らず生きるために知っておくべきお金のこと

泉正人氏の「会社に頼らず生きるために知っておくべきお金のこと」 を読んだ。

 特に感じたことは、以下である。

 

①やっぱり甘くない

借金をして、大きな資本を基にいろいろ工夫して、 得られる年間の利益は、売上のほんの数%。

そういう世界で、商売はせめぎ合っている。

年間500万円稼ごうと思うと、1億円くらいの売上が必要なのだ。 材料を仕入れて、加工して、売る。 月々回しているキャッシュフローも、それなりの額となるので、 何かのきっかけで資金繰りが厳しくなるということが、よくわかった。

それに引きかえ、サラリーマンは 特に、材料費などの先行投資を要さずに、 年収数百万円などをもらえる。 ローリスクでミドルリターン。

そりゃ、多少の上司の理不尽くらいは、耐えなさいという感じだ。

 

②だけど商売をやってみたい

アパート経営や、楽天でのネットショップなどの、 具体例に触れられていたので、 商売の時のお金の動きがすごくイメージできた。 商売が身近に感じられ、やってみたくなった。

 

具体的な例を複数挙げて語られていたので、 起業したときのお金のことがイメージできた。

 

まとめ

サラリーマンをしっかりとやりつつ、しかるべき時にも備えながら、自分を磨いていきたいものだ。

 

会社に頼らず生きるために知っておくべきお金のこと (Sanctuary books)

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歳をとって人が丸くなる理由と丸くなっても失ってはいけないこと

 

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こんにちわ。ぐもじんです。

歳をとったら人は丸くなる理由と、だけどこれは失ってはいけないことについて、今日は書きます。 

歳をとったら丸くなる

会社生活も長くなると、年齢とともに、人は丸くなることを実感する。

会社に対して感じた不満と提言を、ある程度率直に上司に伝え、変なことは変だよと、一度は議論してみたりする若手や中堅社員の姿は、ときどき見かけるが、だんだん歳をとるにつれて、そういう人は減っていく。

ボク自身も、そういうことが減ってきた。丸くなってきたのかな。

なぜだろうと考えてみた。

 

丸くなる理由はなんだろう。

ボク自身、ちょっとは丸くなったと思うけれど、それは人として、それなりに成長できたからだと思う。

言ってもどうせ変わらないからと、諦めたわけではない。

丸くなった理由はつぎのことがわかってきたからだ。

  • うまく伝えないとダメだ
  • 焦る気持ちを抑えたほうがよい
  • 謙虚な気持ちが大切
  • 他人と競うのではなく、自分として納得できるかが大事
  • 反応しない心の使い方

そして、いったんそういう習慣ができてくると、次のことを実感する。

  • その方が楽だ。
  • その方がうまく行く。
  • その方が気持ちいい。

 

そしたらもう、変に争わず、反応せず、落ち着いてうまく伝える工夫をすることの方が、絶対にいいことを再確認できる。

そうして、いい心の使い方が、どんどん身についていくのだ。

 

丸くなってしまうことへの不安もある

ただし、丸くなることで、情熱や自分の志・好きなことを失ってはならない。

ここはとっても難しい。

仏教や禅の話を聞いていると、なんだか、そういうものに執着するから、怒りが生まれたりするのだから、執着心を手放すべきなのかという気にもなる。

しかし、他人のご機嫌をとって、他人の意見に合わせて、はいはいと言って、自分の気持ちを押し殺すのでは、誰の人生を生きているのかということになる。

このバランスを、いったいどんな風に取れば良いのだろうか。

 

丸くなってもいいけれど自分を持て 

ここで思い出される名言として、次のようなものがあるので紹介する。

丸くなるな、星になれ

(サッポロビール)

 

大人エレベータで出てくるこの言葉は、丸くならずに人と争えと言っているわけではない。

他人の目を気にせず、自分が好きなことを思い切りやって、輝けということなんだと思う。

そういう意味では、ボクとしては、

丸くなっていい、星になれ

と言いたい。

そうしてみると、実は、サッポロのマークでは、黒い丸の「中」で、星が輝いているのだ。すごくいい。

 

stay hungry. stay foolish. (スティーブ・ジョブズ)

禅の文化を愛したスティーブジョブズも、貪欲に、他人の目なんか気にせずにやりたいこと、自分の信じた道を行けと言っているように思う。 

 

そして、最近本で出会った斎藤一人さんの言葉に、次のようなことがあった。

「がんばる」とは、頑固に意地をはるのではない。

顔を晴ればれ させることだよ。(斎藤一人)

 

つまり、丸くなるとは、頑固に意地を張るのをやめるということで、自分を捨てることではない。自分のやりたいことを実現するために、他人の立場を理解しながら、自分のやりたいことにフォーカスしつつ、うまくやるということなんだと思う。 

 

本日のまとめ

丸くなってもいい、星になれ (ぐもじん)

 

仕事はおもしろい―当代きっての実業家が明かす仕事術の神髄!

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